文献詳細
文献概要
今月の主題 呼吸不全の診療 呼吸不全に関連する病態生理
呼吸不全に伴う酸塩基平衡障害
著者: 小林弘祐1
所属機関: 1北里大学医療衛生学部臨床工学専攻
ページ範囲:P.1354 - P.1357
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★呼吸不全の酸塩基平衡障害には呼吸性アシドーシスのほかに,いろいろな酸塩基平衡障害が起こりうる.
★肺性心で浮腫のある慢性Ⅱ型呼吸不全患者にフロセミド(ラシックス®)を長期間投与していると,CO2ナルコーシスをきたすことがあり,base excessの補正が大事である.
★人工呼吸器からの離脱の際には,base excessを補正しておく必要がある.
★呼吸性の酸塩基平衡障害に対する治療の基本は呼吸管理であるが,ある程度のアシドーシスは容認する.
★代謝性の酸塩基平衡障害に対する治療の基本は,アルブミン濃度を正常にし,電解質バランスを正常にもっていくことである.
★呼吸不全の酸塩基平衡障害には呼吸性アシドーシスのほかに,いろいろな酸塩基平衡障害が起こりうる.
★肺性心で浮腫のある慢性Ⅱ型呼吸不全患者にフロセミド(ラシックス®)を長期間投与していると,CO2ナルコーシスをきたすことがあり,base excessの補正が大事である.
★人工呼吸器からの離脱の際には,base excessを補正しておく必要がある.
★呼吸性の酸塩基平衡障害に対する治療の基本は呼吸管理であるが,ある程度のアシドーシスは容認する.
★代謝性の酸塩基平衡障害に対する治療の基本は,アルブミン濃度を正常にし,電解質バランスを正常にもっていくことである.
参考文献
1)Siggard-Andersen O:The acid-base status of the blood, 2nd ed, Mucksgaard, Copenhagen, 1964
2)Stewart PA:Modern quantitative acid-base chemistry. Can J Physiol Pharmacol 61:1444-1461, 1983
3)小林弘祐,小久保謙一:血液ガスと酸塩基平衡の新しい視点.呼吸24:680-685, 2005
4)Siggard-Andersen O, Fogh-Andersen N:Base excess or buffer base(strong ion difference)as measure of a non-respiratory acid-base disturbance. Acta Aneasth Scand(suppl) 107:123-128, 1995
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