文献詳細
文献概要
今月の主題 呼吸不全の診療 呼吸不全に関連する病態生理
呼吸不全に伴う右心不全と肺高血圧症
著者: 坂巻文雄1
所属機関: 1東京都済生会中央病院呼吸器内科
ページ範囲:P.1358 - P.1361
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★呼吸不全をきたす疾患では肺血管床の減少と低酸素性肺血管攣縮を主たる原因として肺高血圧をきたす.
★右心不全をきたした呼吸器疾患の予後は不良であり,突然死の原因にもなりうる.
★治療は原因疾患の治療と酸素療法を主体とする呼吸不全の治療,利尿薬などの右心不全の治療である.
★肺血管拡張薬は換気血流比の不均等分布の増大から低酸素血症を悪化させる可能性がある.
★呼吸不全をきたす疾患では肺血管床の減少と低酸素性肺血管攣縮を主たる原因として肺高血圧をきたす.
★右心不全をきたした呼吸器疾患の予後は不良であり,突然死の原因にもなりうる.
★治療は原因疾患の治療と酸素療法を主体とする呼吸不全の治療,利尿薬などの右心不全の治療である.
★肺血管拡張薬は換気血流比の不均等分布の増大から低酸素血症を悪化させる可能性がある.
参考文献
1)坂巻文雄:肺血栓塞栓症,肺梗塞症.工藤翔二,他(編):呼吸器専門医テキスト,pp. 574-578,南江堂,2007
2)石坂彰敏,坂巻文雄:ARDSとその周辺;ALI,ARDSの病態生理―血行動態―.救急医学 23:875-878, 1999
3)坂巻文雄:肺高血圧症と呼吸不全.血管医学 8:269-276,2007
4)Fishman AP:Pulmonary hypertension and cor pulmonale, Fishman AP, et al(ed):Pulmonary Diseases and Disorders, 3rd ed, pp1261-1296, Mcgraw-Hill, New York, 1998
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