文献詳細
文献概要
今月の主題 呼吸不全の診療 呼吸不全を招く疾患
肺塞栓症
著者: 佐藤徹1
所属機関: 1杏林大学循環器内科
ページ範囲:P.1409 - P.1414
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★急性肺塞栓では,治療後には,閉塞・狭窄が肺動脈全体の60~70%を超えることはなく肺高血圧を生ずることもない.
★慢性肺血栓塞栓症では臨床症状が6カ月以上持続すると診断され,閉塞あるいは有意の狭窄を認める肺動脈が60~70%を超え,たとえ軽度であっても肺高血圧症を認めることが多い.
★急性肺塞栓症の診断はこの疾患の可能性を疑うことが重要で,突然の発症,急速に出現して持続する呼吸困難では常に鑑別診断に含める.
★急性肺塞栓では,治療後には,閉塞・狭窄が肺動脈全体の60~70%を超えることはなく肺高血圧を生ずることもない.
★慢性肺血栓塞栓症では臨床症状が6カ月以上持続すると診断され,閉塞あるいは有意の狭窄を認める肺動脈が60~70%を超え,たとえ軽度であっても肺高血圧症を認めることが多い.
★急性肺塞栓症の診断はこの疾患の可能性を疑うことが重要で,突然の発症,急速に出現して持続する呼吸困難では常に鑑別診断に含める.
参考文献
1)Hull RD, et al:Pulmonary angiography, ventilation lung scanning, and venography for clinically suspected pulmonary embolism with abnormal perfusion lung scan. Ann Intern Med 98:891-899, 1983
2)Raschke RA, et al:The weight-based heparin dosing nomogram compared with a "standard care" nomogram:A rondomized controlled trial. Ann Intern Med 11:168-173, 1996
3)佐藤徹:胸部X線写真.国枝武義,由谷親夫(編):肺血栓塞栓症の臨床,pp48-63,医学書院,1999
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