icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina47巻8号

2010年08月発行

文献概要

今月の主題 呼吸不全の診療 治療

酸素療法―在宅酸素療法を含む

著者: 一和多俊男1 清水谷尚宏1

所属機関: 1東京医科大学八王子医療センター呼吸器内科

ページ範囲:P.1433 - P.1437

文献購入ページに移動
ポイント

★動脈血液ガス分析によりPaO2とPaCO2値を確認してから酸素投与量を決定する.

★酸素投与システムは,低流量システム・高流量システム・リザーバーシステムに分類される.

★鼻カニュラで酸素を投与した場合,吸気時間が同じであっても1回換気量(VT)が大きいほど,またVTが同じであっても呼吸数が多いほど吸入気酸素濃度が低下する.

★一定濃度の酸素を吸入するためには30l/分の供給が必要となるが,一般の酸素流量計は15l/分まであるため不足分は室内気を吸入することになる.

★鼻カニュラでは3l/分まで,ベンチュリマスクでは酸素流量に関係なく酸素濃度40%までは加湿する必要はない.

★変動型呼吸同調装置が使用した携帯ボンベの酸素流量は,患者の呼吸数によって吸入気酸素濃度が変動するため,実測したSpO2値に基づいて酸素流量を設定する.

参考文献

1)日本呼吸器学会 肺生理専門委員会/日本呼吸管理学会 酸素療法ガイドライン作成委員会:酸素療法ガイドライン,メディカルレビュー社,2006
2)Guyton AC, Hall JE(eds):Transport of oxygen and carbon dioxide in the blood fluids;Textbook of medical physiology, 9th ed, WB Saunders Co, Philadelphia, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?