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文献詳細

雑誌文献

medicina47巻8号

2010年08月発行

文献概要

今月の主題 呼吸不全の診療 治療

栄養管理―慢性呼吸不全患者・人工呼吸管理中の患者に対して

著者: 藤田幸男1 吉川雅則1 木村弘1

所属機関: 1奈良県立医科大学内科学第二講座

ページ範囲:P.1453 - P.1456

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ポイント

★慢性呼吸不全,特にCOPDでは高率に栄養障害を合併し,病態や予後に影響を及ぼすことから,適切な栄養管理は重要である.

★COPDの栄養障害は代謝亢進,全身性炎症,内分泌ホルモンの変化などの複合的要因により引き起こされる.

★呼吸器疾患では消化管機能は比較的保たれていることが多く,可能な限り経口摂取と経腸栄養を選択すべきである.

★COPD患者では1日エネルギー摂取量の目標を実測REEの1.5倍または予測REEの1.7倍とする.

★換気能,抗炎症作用,アミノ酸組成などを選択基準とし,病態に応じた経腸栄養剤を選択する.

参考文献

1)吉川雅則,木村弘:呼吸器疾患における栄養管理の実際.呼と循 55:997-1005, 2007
2)吉川雅則:全身性疾患としてのCOPDにおける栄養評価・対策の臨床的意義.呼吸 23:67-78, 2004
3)Broekhuizen R, et al:Polyunsaturated fatty acids improve exercise capacity in chronic obstructive pulmonary disease. Thorax 60:376-382, 2005
4)Kubo H, et al:Effects of dietary supplements on the Fischer ratio before and after pulmonary rehabilitation. Asia Pac J Clin Nur 15:551-555, 2006
5)Nagaya N, et al:Treatment of cachexia with ghrelin in patients with COPD. Chest 128:1187-1193, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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