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今月の主題 虚血性心疾患―プライマリケアは内科医が担う
扉
著者: 前村浩二1
所属機関: 1長崎大学大学院循環病態制御内科学
ページ範囲:P.1525 - P.1525
文献購入ページに移動 虚血性心疾患の検査法や治療法は飛躍的に進歩し,患者の症状や予後の改善に大きく貢献しています.特に急性冠症候群の場合,冠動脈疾患の集中治療が可能な施設に迅速に搬送され,的確な治療を受けた際の救命率は向上しています.しかし,胸痛を訴える患者が最初から専門施設を受診するとは限らず,胸痛患者に対するプライマリケアにはすべての内科医が習熟しておく重要性が叫ばれています.胸痛を訴える患者の多くがかかりつけ医を受診しますが,虚血性心疾患の診療のコツをおさえ,再灌流療法など迅速な対応が必要な場合は,すばやく専門施設に搬送する必要があります.
また,病院の救急外来には胸痛を訴えて受診する患者が多くいますが,内科医が当直として交代で対応する施設が多いと思います.胸痛患者の救急診療においてはASAPで表される4つの疾患,すなわちA:acute myocardial infarction(急性心筋梗塞),S:spontaneous pneumothorax(自然気胸),A:aortic dissection(大動脈解離),P:pulmonary thromboembolism(肺血栓塞栓症)を常に鑑別疾患に考えて診療にあたるとともに,心窩部痛など胸痛以外の訴えでも心筋梗塞の可能性があることを常に念頭に置く必要があります.
また,病院の救急外来には胸痛を訴えて受診する患者が多くいますが,内科医が当直として交代で対応する施設が多いと思います.胸痛患者の救急診療においてはASAPで表される4つの疾患,すなわちA:acute myocardial infarction(急性心筋梗塞),S:spontaneous pneumothorax(自然気胸),A:aortic dissection(大動脈解離),P:pulmonary thromboembolism(肺血栓塞栓症)を常に鑑別疾患に考えて診療にあたるとともに,心窩部痛など胸痛以外の訴えでも心筋梗塞の可能性があることを常に念頭に置く必要があります.
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