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文献概要
今月の主題 皮膚から内科疾患を疑う 潰瘍
下腿の浮腫と潰瘍
著者: 菊澤亜夕子1 瀬戸英伸1
所属機関: 1愛人会高槻病院皮膚科
ページ範囲:P.68 - P.70
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★下腿潰瘍の大部分は血管系の障害が占めるがときに内科的疾患が潜んでいる症例もある.
★下腿潰瘍の治療は原因検索が大切であり,病歴聴取もキーになる.
★下腿の色調・浮腫の有無,潰瘍の形状・部位・数・足の色調など見た目の情報も大きい.
★本稿の症例では原因と思われた巨大骨盤内腫瘍を摘出後速やかな改善傾向を示した.
★巨大化しやすい婦人科系の腫瘍は,静脈うっ滞の要因になりうる.
★下腿潰瘍の大部分は血管系の障害が占めるがときに内科的疾患が潜んでいる症例もある.
★下腿潰瘍の治療は原因検索が大切であり,病歴聴取もキーになる.
★下腿の色調・浮腫の有無,潰瘍の形状・部位・数・足の色調など見た目の情報も大きい.
★本稿の症例では原因と思われた巨大骨盤内腫瘍を摘出後速やかな改善傾向を示した.
★巨大化しやすい婦人科系の腫瘍は,静脈うっ滞の要因になりうる.
参考文献
1)玉置邦彦(総編集):最新皮膚科学大系④,中山書店,2003
2)細田里美・他:卵巣癌診断の契機となった下腿うっ滞性潰瘍の1例.皮膚科の臨床50:1727-1730,2008
3)白石賢也・他:巨大子宮筋腫に合併した難治性下腿潰瘍が腹式単純子宮全摘術の後に劇的に軽快した1例.日産婦関東地方会報31:482,1994
4)松原寛知・他:子宮筋腫の切除により軽快し得た下肢うっ滞性潰瘍の一症例.日臨外会誌62:1333,2001
5)井上有紀子・他:全身性強皮症患者にみられた難治性下腿潰瘍―巨大子宮筋腫と抗リン脂質抗体が誘因と考えられた1例.臨皮60:1002-1005,2006
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