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文献詳細

雑誌文献

medicina48巻10号

2011年10月発行

今月の主題 一般内科医がみる血液疾患―血液専門医との効率的な連携のために

血液疾患の診断へのアプローチ

貧血の鑑別診断

著者: 臼杵憲祐1

所属機関: 1NTT東日本関東病院血液内科

ページ範囲:P.1696 - P.1700

文献概要

ポイント

★貧血の鑑別診断では,血算検査で血液像と網赤血球数を調べることが必須である.

★白血球あるいは血小板の減少を伴えば,骨髄不全,白血病,脾機能亢進症などが疑われる.

★網赤血球増加があれば,溶血性貧血あるいは出血である.

★鉄欠乏では血清総鉄結合能増加とフェリチン低値を呈するのに対して,慢性疾患に伴う貧血(ACD)では総鉄結合能の減少,フェリチン値は正常~増加を呈する.

★網赤血球は正常の赤血球よりも大きいので,出血や溶血性貧血で網赤血球増加の著しい場合には大球性貧血を呈する.

★胃切除後は,鉄欠乏性貧血と巨赤芽球性貧血が合併して正球性貧血を呈することがある.

参考文献

1)Means RT, Glader B:Anemia;general considerations. Greer JP, et al(eds):Windtobe's Clinical Hematology, 12th ed, pp779-809, Lippincott Williams & Wilkins Wolters Kluwer, Philadelphia, 2009
2)澤田賢一:初診で貧血を診た場合:診断へのアプローチ.日内会誌95:1994-1999, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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