icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina48巻10号

2011年10月発行

文献概要

今月の主題 一般内科医がみる血液疾患―血液専門医との効率的な連携のために 血液疾患の診断へのアプローチ

多発性骨髄腫の初発症状

著者: 奥田慎也1

所属機関: 1さいたま市民医療センター血液内科

ページ範囲:P.1738 - P.1741

文献購入ページに移動
ポイント

★多発性骨髄腫には特異的な症状はなく,臓器障害(腰痛・背部痛,貧血・高カルシウム血症・腎不全など)に伴う多彩な症状を認める.

★多発性骨髄腫は単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)を産生する腫瘍であり,正常な免疫グロブリンやアルブミンの産生は抑制される.

★多発性骨髄腫を疑う時,血清総蛋白,血清アルブミン,尿中蛋白定量を必ず測定する.

★総蛋白とアルブミンの乖離,尿中蛋白量増加などから,M蛋白の存在を疑い,免疫電気泳動検査を行う.

★臓器障害に関連する症状とM蛋白を認めたら,多発性骨髄腫の診断(骨髄穿刺)と治療のため血液内科医に紹介する.

参考文献

1)Dimopoulos M, et al:Consensus recommendations for standard investigative workup;Report of the International Myeloma Workshop Consensus Panel 3. Blood 117:4701-4705, 2011
2)日本骨髄腫研究会(編):多発性骨髄腫の診療指針,第2版,文光堂,2008
3)Kyle RA, et al:Monoclonal gammopathy of undetermined significance(MGUS)and smoldering(asymptomatic)multiple myeloma;IMWG consensus perspectives risk factors for progression and guidelines for monitoring and management. Leukemia 24:1121-1127, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら