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特集 内科 疾患インストラクションガイド―何をどう説明するか 神経・筋疾患
脳内出血・くも膜下出血
著者: 磯﨑誠1 飯原弘二1
所属機関: 1国立循環器病研究センター脳神経外科
ページ範囲:P.379 - P.381
文献購入ページに移動【脳内出血】
▲脳を栄養する細い血管(穿通枝)が切れて脳内に血のかたまり(血腫)を形成する病気です.
▲血腫の大きさや,形成される部位によって半身麻痺,言語障害または意識障害などさまざまな神経症状が出現し,場合によっては緊急手術を必要とすることや手術不可能で致命的な経過をとることもあります.
▲原因の多くは高血圧によるものですが,血管がもろくなる病気(脳アミロイド症)などほかの原因もあります.
【くも膜下出血】
▲脳を包んでいる「くも膜」と脳の表面との間(くも膜下腔)に出血をきたし,脳全体に障害を及ぼす病気です.
▲この病気は突然の激しい頭痛で発症するのが特徴です.その他,吐き気を伴ったり,重篤な場合は意識障害を呈したりします.
▲原因の多くは脳動脈に形成された“こぶ”のような膨らみ(脳動脈瘤)が破裂することです.この病気は脳疾患のなかでも非常に重篤な病気の1つで,現在の医療水準でも半数以上の患者さんは後遺症を残したり,致命的な経過をとったりするといわれています.
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