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文献詳細

雑誌文献

medicina48巻4号

2011年04月発行

今月の主題 緊急画像トラブルシューティング―内科医のためのPearlとPitfall

神経疾患を疑ったら

なんだか言っていることがおかしいCTでは異常なさそうなのだけど…

著者: 本田大祐1

所属機関: 1名古屋掖済会病院神経内科

ページ範囲:P.584 - P.588

文献概要

ポイント

★画像検査を急ぐ前に,迅速にバイタルサインと血糖値をチェックし,病歴を確認する.

★CTで異常がない場合に念頭に置くべき疾患に単純ヘルペス脳炎(HSE)やWernicke脳症がある.

★MRIの撮像シークエンスとしては,拡散強調像(DWI),MRAのみならず,FLAIR像も選択する.

★HSEでは側頭葉内側や前頭葉下面,Wernicke脳症では中脳水道周囲や視床内側に病変が好発する.

★画像所見の欠如からHSEやWernicke脳症を否定せず,早期から治療を開始するべきである.

参考文献

1)D Caine, et al:Operational criteria for the classification of chronic alcoholics:Identification of wernicke's encephalopathy. JNNP 62:51-60, 1997
2)日本神経感染症学会(編):単純ヘルペス脳炎診療ガイドライン.(同学会のホームページにて公開されている.)
3)Hatipoglu HG, Sakman B, Yuksel:Magnetic resonance and diffusion-weighted imaging findings of herpes simplex encephalitis. Herpes 15:13-17, 2008
4)Zuccoli G, Pipitone N:Neuroimaging findings in acute Wernicke's encephalopathy:Review of the literature. American journal of roentgenology 192:501-508, 2009(http://www.ajronline.org/cgi/content/full/192/2/501で公開されている.)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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