文献詳細
文献概要
今月の主題 睡眠呼吸障害の克服―内科医が知っておきたい病態・症状・関連疾患 睡眠呼吸障害と関連疾患
睡眠呼吸障害と高血圧・脂質異常・動脈硬化
著者: 野田明子1
所属機関: 1中部大学生命健康科学部生命医科学科
ページ範囲:P.990 - P.993
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★重症閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者の血圧概日リズムは,健常者でみられる睡眠時の自然降圧がみられず,早朝にかけての血圧上昇や,睡眠中の血圧降下の欠如(non-dipper型)を示すことが多い.
★OSAS患者における高血圧症の合併は生命予後に影響する.
★持続気道陽圧(CPAP)療法は睡眠呼吸障害の改善のみならず,合併症および睡眠構築の改善をもたらし,その結果,患者のQOLは向上する.
★OSASの低酸素血症は酸化ストレスの発生と関係し,血管内皮機能の低下をもたらし,動脈硬化を促進し,心血管イベントの発症リスクとなる.
★重症閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者の血圧概日リズムは,健常者でみられる睡眠時の自然降圧がみられず,早朝にかけての血圧上昇や,睡眠中の血圧降下の欠如(non-dipper型)を示すことが多い.
★OSAS患者における高血圧症の合併は生命予後に影響する.
★持続気道陽圧(CPAP)療法は睡眠呼吸障害の改善のみならず,合併症および睡眠構築の改善をもたらし,その結果,患者のQOLは向上する.
★OSASの低酸素血症は酸化ストレスの発生と関係し,血管内皮機能の低下をもたらし,動脈硬化を促進し,心血管イベントの発症リスクとなる.
参考文献
1)野田明子,他:循環器疾患.野田明子,他(編):基礎からの睡眠医学,pp 380-388,名古屋大学出版会,2010
2)Bradley TD, Floras JS:Sleep apnea and heart failure. Part I:obstructive sleep apnea. Circulation 107:1671-1678, 2003
3)Noda A, et al:Continuous positive airway pressure improves daytime baroreflex sensitivity and nitric oxide production in patients with moderate to severe obstructive sleep apnea syndrome. Hypertens Res 30:669-676, 2007
4)Lavie L:Obstructive sleep apnoea syndrome;An oxidative stress disorder. Sleep Med Rev 7:35-51, 2003
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