medicina48巻7号

2011年07月発行

今月の主題 内科疾患の予防戦略 感染症の予防戦略

海外渡航にあたっての感染予防

著者： 竹下望¹

所属機関： ¹国立国際医療研究センター国際疾病センター

ページ範囲：P.1156 - P.1159

ポイント

★渡航先と渡航内容により，推奨される感染予防の内容や優先順位が異なる．

★渡航内容から想定されるリスクを聴取し，生活指導を行う．

★ワクチンは小児期に遡って接種内容を聴取し，必要なものを追加する．

★マラリア予防内服は，渡航先と対象者の基礎疾患，渡航先での活動内容によって選択する．

★渡航先および帰国後に症状が出現した際の対応についても説明を追加しておくと，早期診断，早期治療につながる．

参考文献

1）岡部信彦，多屋馨子：予防接種に関するQ＆A集，社団法人細菌製剤協会ホームページ　（http://www.wakutin.or.jp/medical/index.html#faq）

2）Gary W, et al：CDC Health Information for International Travel 2010 The Yellow Book, Mosby Elsevier, Georgia, 2009

3）Health Protection Agency：Guidelines for Malaria prevention in Travellers from United Kingdom, 2007

4）Spira AM：Assessment of travellers who return home ill. Lancet 361：1459-1469, 2003