medicina48巻7号

2011年07月発行

今月の主題 内科疾患の予防戦略 その他の疾患の予防戦略

COPDのマネジメント（重症化予防）

著者： 陳和夫¹

所属機関： ¹京都大学大学院医学研究科呼吸管理睡眠制御学講座

ページ範囲：P.1238 - P.1241

ポイント

★COPDはタバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患である．

★COPDは気管支喘息と異なり，肺機能上の気流閉塞は正常に復すことがない．

★世界的に頻度の高い呼吸器疾患で，予後にも影響を与える．

★COPDの増悪は気道閉塞の進行を生み，死亡率増加の原因となる．

★COPDの治療と管理として，禁煙，ワクチン，薬物療法，非薬物療法などがある．

参考文献

1）日本呼吸器学会COPDガイドライン第3版作成委員会（編）：COPD診断と治療のためのガイドライン，第3版，メディカルレビュー社，2009

2）Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease, 2006，福地義之助，他（監修）：慢性閉塞性肺疾患の診断，治療，予防に関するグローバルストラテジー2006（GOLD日本語版），メディカルレビュー社，2007

3）Piquette CA, et al：Chronic bronchitis and emphysema. Murray JF, et al（eds）：Textbook of Respiratory Medicine, 3rd ed, pp1187-1245, WB Saunders, Philadelphia, 2000

4）Marin JM, et al：Outcomes in patients with chronic obstructive pulmonary disease and obstructive sleep apnea；The overlap syndrome. Am J Respir Crit Care Med 182：325-331, 2010