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文献詳細

雑誌文献

medicina48巻8号

2011年08月発行

今月の主題 神経疾患common diseaseの診かた―内科医のためのminimum requirement

よく遭遇する神経疾患/見逃したくない神経疾患

高次脳機能障害の診かた

著者: 太田喜久夫1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科

ページ範囲:P.1389 - P.1394

文献概要

ポイント

★「行政的高次脳機能障害」は,従来の高次大脳皮質機能障害だけではなく,感情コントロール低下や過度の固執性などの情動機能の障害を含めた概念である.

★支援の谷間にあった人々を救済することを主眼として作成された診断基準であり,高次大脳皮質機能障害の代表的症状である失語症は,この診断基準では該当しない.

★「行政的高次脳機能障害」に該当する当事者・家族に対して,生活・就労支援が連続的に受けられる支援サービス体制が全国に構築されている.それらの支援システムを紹介し,軌道にのせることがポイントといえる.

★外来診療では,支援後のフォローアップが必要となる.継続的な服薬指導や対人技能の指導などは,社会参加後のストレスの変化に合わせて適宜対応していく必要がある.

参考文献

1)高次脳機能障害支援コーディネート研究会(監修):高次脳機能障害支援コーディネートマニュアル,中央法規,2006
2)国立障害者リハビリテーションセンター:高次脳機能障害支援普及事業(http://www.rehab.go.jp/ri/brain_fukyu/index.shtml)
3)ダグラス・J.メイソン(著),篠永正道・藤野裕子(訳):軽度外傷性脳損傷のためのリハビリテーション・ワークブック―高次脳機能障害の回復に向けて,西村書店,2010
4)栗原まな:小児の高次脳機能障害.Jpn J Rehabil Med 44:751-761,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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