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文献詳細

雑誌文献

medicina48巻9号

2011年09月発行

今月の主題 視ないで診る消化器疾患―考える内科医のアプローチ

消化器症候はこう診る!

胸やけ・嚥下困難

著者: 福島豊実1

所属機関: 1神戸アドベンチスト病院消化器内科

ページ範囲:P.1547 - P.1551

文献概要

ポイント

★胸やけと嚥下困難を起こす疾患は実に広範である.

★的確な鑑別診断に導くために,個人の疾患リスク背景を念頭におき,主要鑑別診断のポイントを押さえつつ,問診と診察の基本に忠実に主訴を分析していくことが大切である.

★胸やけ症状をきたす疾患のうち,稀ではあるが緊急な対応を迫られる狭心症,心筋梗塞を見逃すと致死的である.一方,緊急性はなくても,悪性腫瘍の診断を見落とさないようにすることも重要である.

★系統だった鑑別診断の知識に基づいて,身体所見を見極め,検査と画像診断などを賢く用いて診断を確定することは重要であり,視るべき時をわきまえ,視る前に考えて診るべきである.

参考文献

1)Kusano M, et al:Development and evaluation of FSSG:Frequency scale for the symptoms of GERD. J Gastroenterol 39:888-891, 2004
2)福士 審,他:ROME III(日本語版),協和企画,2008
3)日本消化器病学会(編):胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン,南江堂,2009
4)加藤元嗣,他:FDの症状と診断.治療92:490-498, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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