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文献概要
書評
―前野哲博,松村真司 編―帰してはいけない外来患者
著者: 井村洋1
所属機関: 1飯塚病院総合診療科
ページ範囲:P.1775 - P.1775
文献購入ページに移動 外来診療トレーニングにとって,最良の参考書が出た.一般外来向けに作られているが,ERでも応用できる.いずれの現場でも,「“帰してはいけない患者”を帰してしまう危険性をはらんでいる」からである.その危険性を下げるためには,外来診療においても,病棟診療と同様に,反復学習と教育的介入の機会が必要となる.このことを本書は強調し,それを求める学習者に向けて作成されている.
「帰してはいけない患者を帰さない」ことは,外来診療のすべてではない.「帰してはいけない患者であっても危険を最小限に抑えて帰す」ことや,「帰してもいい患者にもしっかりケアする」こともある.それでも,あえて本書が強調していることは,十分に外来診療の教育を受ける機会がない学習者にとっては,「帰してはいけない患者」を見逃さない技能の獲得が,患者にとっても医師にとっても最優先されるということである(異議なし!).その技能支援のため,本書は生み出された.
「帰してはいけない患者を帰さない」ことは,外来診療のすべてではない.「帰してはいけない患者であっても危険を最小限に抑えて帰す」ことや,「帰してもいい患者にもしっかりケアする」こともある.それでも,あえて本書が強調していることは,十分に外来診療の教育を受ける機会がない学習者にとっては,「帰してはいけない患者」を見逃さない技能の獲得が,患者にとっても医師にとっても最優先されるということである(異議なし!).その技能支援のため,本書は生み出された.
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