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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻11号

2012年11月発行

文献概要

特集 いま,内科薬はこう使う 循環器薬

Ⅳ群抗不整脈薬(カルシウム拮抗薬)

著者: 藤木明1

所属機関: 1静岡赤十字病院循環器科

ページ範囲:P.94 - P.97

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 Ⅳ群抗不整脈薬は,さまざまな頻脈性不整脈に用いられるが,それぞれの特徴に注意する(表1).

 不整脈の薬物治療は,まず患者の病態全体の把握が基本となる.上室頻拍の停止や心房細動頻脈のレート・コントロールには,ワソラン®やヘルベッサー®が第一選択となる.ただし,低血圧と心機能不全の増悪に注意する.ベプリコール®はカルシウム(Ca)拮抗薬に分類されるが特殊であり,むしろアミオダロンに近いマルチ・チャネルブロッカーとして認識する.持続性心房細動に使用する場合は低用量より開始し,1週間ごとQTの変化に注意しながら増量する.難しい部分もあるが,上手に使用すればきわめて有用な抗不整脈薬となる.

参考文献

1)Fujiki A, et al:Usefulness and safety of bepridil in converting persistent atrial fibrillation to sinus rhythm. Am J Cardiol 92:472-475, 2003
2)Nakazato Y, et al:Conversion and maintenance of sinus rhythm by bepridil in patients with persistent atrial fibrillation. Circ J 69:44-48, 2005
3)Kurokawa S, et al:Importance of morphological changes in T-U waves during bepridil therapy as a predictor of ventricular arrhythmic event. Circ J 74:876-884, 2010
4)Fujiki A, Sakabe M:Comparison of QT/RR relation based on a 15-s averaged ECG and a single beat ECG during atrial fibrillation. Circ J 75:274-279, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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