icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina49巻11号

2012年11月発行

文献概要

特集 いま,内科薬はこう使う 消化器薬

酸中和薬

著者: 神谷武1 城卓志1

所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科消化器・代謝内科学

ページ範囲:P.154 - P.156

文献購入ページに移動
 酸中和薬は,胃または十二指腸内で攻撃因子である胃酸を中和することにより制酸作用を示す薬剤で,消化性潰瘍治療薬のうち攻撃因子抑制薬の一つに位置づけられる.攻撃因子抑制薬の主体はプロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI),H2受容体拮抗薬といった酸分泌抑制薬であるが,酸中和薬は局所性制酸剤で即効性があり,酸分泌抑制薬と併用し補助的に用いられる.消化管から吸収されにくく局所で作用するため,腹痛などの症状改善効果の出現が早く,また体液の酸-塩基平衡にほとんど影響を及ぼさないが,一般に作用時間が短い.

参考文献

1)浅香正博,他:胃潰瘍治療薬.胃潰瘍ガイドラインの適用と評価に関する研究班(編):EBMに基づく胃潰瘍診療ガイドライン,34-37,じほう,2005
2)田村和広:消化器系作動薬;酸中和薬.向後博司(編):医療情報薬理学,375-378,愛智出版,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?