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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻11号

2012年11月発行

文献概要

特集 いま,内科薬はこう使う 消化器薬

胃腸機能調整薬:ドパミン拮抗薬,セロトニン作動薬,トリメブチン

著者: 正田良介1 大和滋2

所属機関: 1国立病院機構東埼玉病院内科 2国立精神・神経医療研究センター消化器科

ページ範囲:P.164 - P.167

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 「胃腸機能調整薬」以外に「消化管運動賦活薬(prokinetics)」とも呼ばれ,主に上部消化管の運動を改善して症状を軽減する目的で使用される.対象疾患は,FD(functional dyspepsia)やいわゆる胃炎症状(嘔気・上腹部不快感など)である(註:トリメブチンは胃腸機能調整薬の範疇に入れられているが,prokineticsには分類されないことが多い)(表1).

 「制吐薬(5-HT3拮抗薬)」「ドパミン受容体アゴニスト」「抗コリン作動薬」「片頭痛発作時治療薬」「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI),ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)」「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」の項と作用機序が重複・類似するものがある.これらの薬剤は,それぞれ主な対象となる臓器は異なるが,消化管運動にも少なからぬ影響を与えることが知られている.また,「過敏性腸症候群治療薬」として胃腸機能調整薬も複数使用されている.

参考文献

1)Matok I, et al:The Safety of metoclopramide use in the first trimester of pregnancy. N Engl J Med 360:2528-2535, 2009
2)Ueno N, et al:The effect of mosapride citrate on constipation in patients with diabetes. Diabetes Res Clin Pract 87:27-32, 2010
3)Liu Z, et al:Mosapride citrate, a novel 5-HT4 agonist and partial 5-HT3 antagonist, ameliorates constipation in Parkinson patients. Mov Disord 20:680-686, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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