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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻11号

2012年11月発行

文献概要

特集 いま,内科薬はこう使う 消化器薬

蛋白分解酵素阻害薬

著者: 伊佐地秀司1

所属機関: 1三重大学肝胆膵・移植外科

ページ範囲:P.197 - P.199

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 わが国では,急性膵炎をはじめに,ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)後膵炎,慢性膵炎,胃切除後逆流性食道炎に種々の蛋白分解酵素阻害薬が広く使用されている.しかし,EBMの観点からみて保険適用量での使用では高いエビデンスのある薬剤はほとんどなく,保険適用外の使用量や投与方法でわずかなエビデンスが得られているに過ぎない.

 蛋白分解酵素阻害薬と一言でいっても,それぞれの薬剤には作用機序や適応疾患が異なり,さらに疾患やその重症度により投与量が異なるため,本稿ではまず各薬剤の薬理効果,保険適用疾患,副作用について述べ,ついで各疾患における投与量や投与方法について解説する.

参考文献

1)厚生労働省難治性疾患克服研究事業「難治性膵疾患に関する調査研究班」編:急性膵炎における初期診療のコンセンサス改訂第3版.膵臓26:651-683,2011
2)急性膵炎診療ガイドライン2010改訂出版委員会(編):急性膵炎診療ガイドライン2010[第3版], 金原出版,2009
3)辻野 武,他:ERCP後膵炎の薬剤(蛋白分解酵素阻害薬など)による予防.肝胆膵59:281-288, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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