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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻11号

2012年11月発行

文献概要

特集 いま,内科薬はこう使う 内分泌疾患薬

男性ホルモン製剤

著者: 高栄哲1

所属機関: 1金沢大学医薬保健研究域医学系集学的治療分野(泌尿器科学)

ページ範囲:P.374 - P.376

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 テストステロン(男性ホルモン)製剤は,男子性腺機能不全(類宦官症),造精機能障害による男性不妊症,再生不良性貧血,骨髄線維症,腎性貧血に対する保険適用がある.本剤は比較的古く副作用の少なく,使いやすい薬剤である.最近,加齢男性性腺機能低下(late-onset hypogonadism:LOH)症候群(後述)の補充療法のため比較的よく使用されるようになった.しかし,男性不妊症の治療に使用されることはなく,時に再生不良性貧血に使用される.

 本剤はKlinefelter症候群などの先天性原発性性腺機能症(類宦官症)に対する補充療法に使用されている.その使用にあたって,勃起機能障害などの具体的な症状がある場合に限るべきであって,効果がなければ使用を控える.単に低男性ホルモンであるという理由で補充すべきではない.

参考文献

1)日本泌尿器科学会,日本Men's Health医学会(編):加齢男性性腺機能低下(LOH症候群)診療の手引き,じほう,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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