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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻12号

2012年11月発行

文献概要

今月の主題 連携して診る腎疾患―タイムリーな紹介から患者マネジメントまで 腎疾患の鑑別とマネジメントの要点

薬剤性腎障害を疑ったら

著者: 井上紘輔1 寺田典生1

所属機関: 1高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科

ページ範囲:P.1958 - P.1962

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ポイント

★腎機能低下患者では,薬剤の排泄能が低下しているため,腎排泄性の薬剤で,薬剤性腎障害を発症しやすい.

★腎臓の障害部位によって,臨床像が異なる.薬剤ごとに特徴があることを理解していると原因薬剤の推測につながる.

★あらゆる薬で薬剤性腎障害は起きうる.肝排泄性の薬剤であっても,疑わしければ中止を検討すべきである.

★薬剤投薬前後の血清クレアチニン(Cre)値の上昇は,薬剤性腎障害を疑う根拠となるが,同時に尿所見の変化も重要である.

参考文献

1)Baraldi A, et al:Acute renal failure of medical type in elderly population. Nephrol Dial Transplant 13(Suppl 7):25-29, 1998
2)長濱清隆,他:薬剤による腎障害―生検検体を中心として.病理と臨19:151-154, 2001
3)原田孝司,他:溶血性尿毒症症候群,血栓性血小板減少性紫斑病.日内会誌94:925-929, 2005
4)日本腎臓学会(編):CKD診療ガイド2012,東京医学社,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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