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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻2号

2012年02月発行

文献概要

今月の主題 下痢と便秘―今日的アプローチ 便通異常をきたしやすい病態と対処法

高齢者の便通異常―憩室症や虚血性大腸炎との関連も含め

著者: 髙本俊介1 三浦総一郎2

所属機関: 1防衛医科大学校病院光学医療診療部 2防衛医科大学校病院内科

ページ範囲:P.286 - P.289

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ポイント

★便秘の頻度は加齢とともに増加し,二次性便秘,特に器質性便秘の除外が重要である.

★便秘の原因に対する治療とともに,水分や食物繊維の摂取,運動などの生活指導を行う.

★下痢もまた加齢とともに頻度が増加し,薬剤性下痢や炎症性腸疾患などの鑑別が重要である.

★高齢者では強力な下剤や止痢薬の投与により,虚血性腸炎を惹起する危険性がある.

参考文献

1)正田良介:高齢者の便通異常の成因と対策.Geriat Med 47:587-592, 2009
2)田中康夫:高齢者における便秘への対応.日比紀文,吉岡政洋(編):便秘の薬物療法,pp102-107,協和企画,2007
3)三浦総一郎,高本俊介,他:下部消化管疾患の治療ガイドラインと高齢者への適応.日高齢消会誌13:7-12, 2011
4)Pilotto A, et al:The prevalence of diarrhea and its association with drug use in elderly outpatients;A multicenter study. Am J Gastroenterol 103:2816-2823, 2008
5)三浦総一郎:高齢者炎症性腸疾患の現状把握―臨床個人調査票による検討.難治性炎症性腸管障害に関する調査研究分担研究報告書,pp152-153, 2011
6)平田一郎:microscopic colitis(collagenous colitis, lymphocytic colitis)の概念.胃と腸44:1947-1953, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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