文献詳細
書評
―〈『medicina』2011年増刊号〉―内科 疾患 インストラクションガイド―何をどう説明するか フリーアクセス
著者: 山口徹1
所属機関: 1虎の門病院
ページ範囲:P.214 - P.214
文献概要
本増刊号は「患者に何をどう説明するか」のガイドブックである.「どのような病気でしょうか」「どのような検査をするのでしょうか」「どのような治療がありますか」「日常生活ではどのような注意が必要ですか」「急変した場合どうしたらよいでしょうか」という患者からの5つの質問に答える形でまとめられている.患者への説明サンプルとその背景にある病態や治療指針,ガイドラインに関するコンパクトな解説がある.要領を得ていて過不足がない.さらに,「COPDは“治り”ますか?」,「どうしても透析だけはしたくないのですが…」,「インスリン注射は嫌です」,など130を超える患者の訴えなどにも専門家の経験に基づく一口メモが添えられている.内科疾患が網羅されているが,日常診療で出合うことの多い精神疾患,運動器疾患,皮膚疾患などの関連分野も取り上げられている.患者とのコミュニケーション術に関する話も冒頭にあり,参考になる.
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