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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻2号

2012年02月発行

文献概要

書評

―田邉晃久 編―心臓突然死を予知するための―不整脈ノンインベイシブ検査 フリーアクセス

著者: 杉本恒明1

所属機関: 1関東中央病院

ページ範囲:P.244 - P.244

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 大変興味深い本が上梓された.本書は今日,日常的に行われている体表面心電図に由来する検査記録が,突然死の予知にどこまで役に立っているのか,役立ち得るのか,現状を語り,将来を展望したものである.

 心臓性突然死の多くは電気的失調なのであるから,その前触れは心電図のどこかに潜んでいないだろうか,と考えるところである.第一に特異な心電図波形がある.QT延長症候群,QT短縮症候群,ブルガダ症候群などである.T波変動性(TWV)もその一つである.これらを検出するためには,各種の負荷試験が行われる.第二には,波形に秘められた微小な信号の検出がある.加算平均心電図,ウェーブレット変換解析などである.第三には,トリガーとしての自律神経機能変調がある.これには,心拍数変動性,heart rate turbulence(HRT)があり,圧受容体感受性や,ティルト試験の役割もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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