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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻3号

2012年03月発行

文献概要

今月の主題 内科医のための気管支喘息とCOPD診療 増悪診断と治療が重要

COPD増悪の治療戦略とは

著者: 平田一人1 浅井一久1

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科呼吸器病態制御内科学

ページ範囲:P.446 - P.449

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ポイント

★COPD増悪時の治療は薬物療法,酸素療法,人工呼吸管理(換気補助療法)が行われる.

★薬物療法の基本はABCアプローチ(antibiotics,bronchodilations,corticosteroids)である.

★PaO2が60Torr未満,あるいはSpO2が90%未満の場合,酸素療法の適応となる.

★換気補助療法は,PaCO2が45Torrを超え,かつpHが7.35未満の場合は適応を考慮し,十分な薬物療法や酸素療法にもかかわらず,呼吸状態が改善しない場合には適応となる.

★増悪の予防には禁煙,インフルエンザや肺炎球菌ワクチン療法,吸入ステロイド薬,長時間作動性気管支拡張薬,ICS/LABA配合剤,去痰薬,少量マクロライド療法などがある.

参考文献

1)日本呼吸器学会COPDガイドライン第3版作成委員会(編):COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第3版,メディカルレビュー社,2009
2)Hurst JR, et al:Susceptibility to exacerbation in chronic obstructive pulmonary disease. N Engl J Med 363:1128-1138, 2010
3)日本呼吸器学会呼吸器感染症に関するガイドライン作成委員会(編):成人気道感染症診療の基本的考え方,日本呼吸器学会,2003
4)Vogelmeier C, et al:Tiotropium versus salmeterol for the prevention of exacerbations of COPD. N Engl J Med 364:1093-1103, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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