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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻3号

2012年03月発行

文献概要

連載 アレルギー膠原病科×呼吸器内科合同カンファレンス・24

生物学的製剤開始後の間質性肺炎増悪

著者: 岡田正人1 仁多寅彦2

所属機関: 1聖路加国際病院アレルギー膠原病科(成人・小児) 2聖路加国際病院呼吸器内科

ページ範囲:P.526 - P.530

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後期研修医(アレルギー膠原病科) 今回は59歳の男性です.抗トポイソメラーゼⅠ(Scl-70)抗体陽性の広汎型全身性硬化症(dcSSc)と間質性肺炎にて20年以上の外来通院歴がありますが,今までは入院歴はありませんでした.3年前からMCP,MTPの関節炎を発症し,dcSScによるものとしてNSAIDsで経過を観察していました.MTP関節に骨びらんが認められ抗CCP抗体も陽性化したため,関節リウマチの合併と診断し,サラゾスルファピリジンを,そしてエタネルセプトも1年以上前から開始しています.ゴルフなどの運動はしていたようですが,最近少し息切れを自覚しておられ,エタネルセプト注射前に37.2℃と発熱があったため外来を予定外受診し,胸部CTにて間質性肺炎の増悪を疑われ入院となりました.胸部画像の評価をお願いします.

参考文献

1)Harigai M, et al:Pneumocystis pneumonia associated with infliximab in Japan. N Engl J Med 357:1874-1876, 2007
2)エタネルセプト国内臨床試験における副作用表(http://www.enbrel.jp/member/download/data_harmful1.pdf)
3)Bassett LW, et al:Skeletal findings in progressive systemic sclerosis(Scleroderma). AJR 136:1121-1126, 1981

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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