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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻4号

2012年04月発行

文献概要

今月の主題 神経内科エマージェンシー―日常臨床でどこまで対応できるか これらの症状に遭遇したときに何を考えるか―診断へのアプローチ 【早期の対応が必要な症候】

精神徴候(せん妄)

著者: 森口翔1 三村將1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.592 - P.595

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ポイント

★入院中の高齢患者におけるせん妄の有病率は10~40%と高く,その評価と治療導入は重要である.

★せん妄の診断では,①急性発症と変動性の経過,②注意力の欠如,③無秩序な思考,④意識レベルの変化,の4点に着目する.

★せん妄は診断をつけたうえで準備因子,促進因子,直接因子についての考察とそれに対する介入が必要である.

★せん妄の薬物療法は環境的介入,身体的介入を行ったうえでもせん妄が遷延する場合や,興奮が強いなどやむを得ない場合のみに使うべきである.

参考文献

1)Inouye SK, et al:Delirium in older persons. N Engl J Med 354:1157-1165, 2006
2)American Psychiatric Association:Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 4th ed, Washington DC, American Psychiatric Association, 1994
3)松木秀幸,他:せん妄の非薬物療法的アプローチ.精神科治療22:893-900, 2007
4)Fong TG, et al:Delirium in elderly adults;Diagnosis, prevention and treatment. Nat Rev Neurol 5:210-220, 2009
5)Tuma R, et al:Altered mental status in patients with cancer. Arch Neurol 57:1727-1731, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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