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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻6号

2012年06月発行

文献概要

今月の主題 新規経口抗凝固薬の光と影 新規経口抗凝固薬の臨床試験とエビデンス

最初の大規模臨床試験SPORTIF

著者: 是恒之宏1

所属機関: 1国立大阪医療センター臨床研究センター

ページ範囲:P.976 - P.979

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ポイント

★SPORTIFは新しい経口抗凝固薬で初めての国際共同試験である.経口抗トロンビン薬ダビガトランは2011年3月に発売されたが,それより10年も前に行われた,この領域では試金石ともなるべき試験である.

★ワルファリンを対照とした無作為割付オープン試験で,日本も200例あまりの症例を組み入れた(SPORTIF Ⅲ試験).日本における症例組入は,ほぼ予定通りに進んだ.一方,米国では無作為割付二重盲検試験が行われた(SPORTIF Ⅴ試験).

★主要評価項目ではワルファリンとの非劣性が示された.また大出血,頭蓋内出血も有意差を認めなかった.

★残念ながら,肝機能障害がワルファリンより有意に高く承認には至らなかったが,日本におけるこの領域の国際共同試験参加の大きなきっかけとなった.

参考文献

1)Executive Steering Committee on behalf of the SPORTIF Ⅲ Investigators:Stroke prevention with the oral direct thrombin inhibitor ximelagatran compared with warfarin in patients with non-valvular atrial fibrillation(SPORTIF Ⅲ);Randomized controlled trial. Lancet 362:1691-1698, 2003
2)Halperin JL, and The Executive Steering Committee on behalf of the SPORTIF Ⅲ and Ⅴ Study Investigators:Ximelagatran compared with warfarin for prevention of thromboembolism in patients with nonvalvular atrial fibrillation;Rationals, objectives, and design of a pair of clinical studies and baseline patient characteristics(SPORTIF Ⅲ and Ⅴ). Am Heart J 146:431-438, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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