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雑誌目次

雑誌文献

medicina49巻7号

2012年07月発行

雑誌目次

今月の主題 肝硬変update―より良き診療のために

著者: 福井博

ページ範囲:P.1113 - P.1113

 肝硬変は長期にわたる肝細胞の壊死,脱落に対して著明な線維化と再生結節形成をきたす慢性肝疾患の最終像です.原因にかかわらず,肝構築の改変は門脈圧亢進症を惹起し,肝細胞量の減少は肝機能不全をもたらします.肝再生は本来,壊死,炎症に対する修復反応ですが,このサイクルの加速は一方で肝発癌につながります.肝硬変では全身血行動態,代謝動態は著しく変化しており,変化の程度に応じて肝外臓器・組織に多大な影響が及びます.臓器相関という概念がここから育ったのも不思議ではありません.

 肝臓が「沈黙の臓器」と言われるのはこの死に至る病が無症状のうちに進むからです.多くの患者さんと向き合う医療現場で私たちは「専門医との出会いがあまりに遅い」という無念の思いを噛み締め,救命のための努力を重ねる一方で,1例1例の問題点を分析しています.肝硬変は八方手を尽くして治療すべき疾患であり,かつ確実に予防できる疾患でもあります.肝硬変の予防は肝癌の撲滅に直結します.線維化の機序が解明され,抗ウイルス薬などの新薬の開発が相次ぐなか,肝硬変が「治りうる」疾患へと変貌しつつあることは疑いを入れません.しかし,この医学研究のめざましい成果を一人一人の患者さんに本当に還元するためには一般医と専門医のさらなる連携が必要であり,そこで初めて本症の予防,早期発見,適切な治療が現実のものになることを強調したいと思います.

理解のための27題

ページ範囲:P.1252 - P.1255

より良き診療のために

肝硬変とは

著者: 伊藤敬義 ,   井廻道夫

ページ範囲:P.1114 - P.1117

ポイント

★肝硬変の分類にはWHOの形態学的分類と代償性,非代償性といった機能的分類がある.

★肝硬変の成因ではウイルス性が最も多いが,最近ではNASHの頻度が増えてきている.

★肝硬変診断は臨床症状,血液検査,肝組織検査などから総合的に判断すべきである.

★肝硬変の治療は肝不全治療,合併症治療に加え,栄養療法が重要である.

肝硬変診療ガイドラインの使い方

著者: 福井博

ページ範囲:P.1118 - P.1121

ポイント

★日本消化器病学会肝硬変診療ガイドラインは,EBMに基づいた初の包括的ガイドラインである.

★本ガイドラインは,診断,治療,肝硬変合併症の診断・治療,予後予測,肝移植の5つの部分からなる.

★重要な臨床的課題にQ&A形式で答え,根拠となるエビデンスを明示している.

★肝硬変の初期診療の場において,一般医の正しい臨床判断を助ける目的がある.

★保険診療と相容れない部分は将来に残された課題である.

肝硬変の原因,疫学

原因別実態

著者: 徳本良雄 ,   恩地森一

ページ範囲:P.1122 - P.1125

ポイント

★日本における肝硬変の成因はC型肝炎,B型肝炎,アルコール性で約90%を占める.

★1998~2008年における非アルコール性脂肪肝炎関連肝硬変の頻度は2.2%である.

★肝細胞癌の合併はC型肝炎に多いが,ほかの成因でも合併しうることに注意する.

★肝硬変の成因は,性別,肝細胞癌合併の有無,地域を加味して検討する必要がある.

アルコール,肥満と肝硬変

著者: 馬渡誠一 ,   宇都浩文

ページ範囲:P.1126 - P.1129

ポイント

★肝硬変の原因として,アルコール性肝硬変は13.6%,非アルコール性脂肪肝炎(NASH)肝硬変は2.1%と報告されている.

★アルコール性肝硬変,NASH肝硬変にも肝癌のリスクがある.

★アルコール性肝硬変は長期の大量飲酒が原因となるが,女性,糖尿病や肥満の合併者では,飲酒量が少なくても肝硬変に至る.

★NASHは肝に脂肪滴が沈着しているが,肝硬変に至ると,しばしば脂肪滴が減少するため,診断が困難となる.

★アルコール性肝障害とNASHの発症には脂肪肝が関与し,病理組織は類似している.

肝硬変の診断法

ベッドサイドの診察法―病歴・患者背景,身体所見

著者: 井戸章雄 ,   椨一晃 ,   坪内博仁

ページ範囲:P.1130 - P.1133

ポイント

★肝硬変患者の病歴聴取では,その成因となる疾患の特徴や所見を把握しておくことが重要である.

★身体所見の観察においては,代償期から非代償期に移行した際の所見を見逃さないようにする.

★適切なタイミングで肝臓専門医へ紹介し,患者の予後やQOLの改善を目指す.

血液検査でどこまで診断できるか

著者: 神代龍吉

ページ範囲:P.1134 - P.1136

ポイント

★肝硬変を血液検査で診断できる確率は80~90%である.

★検査値が合併症で影響を受けている場合があるので注意が必要である.

★肝の弾性度を測定するtransient elastographyの併用で診療の精度が上がる.

ウイルス検査の進め方

著者: 渋谷明隆

ページ範囲:P.1138 - P.1142

ポイント

★B型肝硬変はHBs抗原陽性/HBs抗体陰性により原因診断できる.HBe抗原陽性は野生株でHBVの増殖力が高いことを示す.

★HBV genotype Cはgenotype Bに比べHBe抗原陽性率が高く,肝硬変や肝細胞癌を早期に発症し予後不良である.

★血中のHBV DNA量は核酸アナログ製剤の治療効果の指標になる.HBV core関連抗原は,肝細胞内のcccDNA量を反映しており,核酸アナログの中止の指標になると考えられる.

★血中HBs抗原陰性のHBV感染では,免疫抑制薬や抗がん薬投与時にHBV DNAが増殖して重度の肝障害をきたすことがある.

★C型肝硬変では感染後長期間を経ているので,HCV抗体陽性を確認することでC型肝硬変の原因診断は可能である.

★IFN治療効果はHCV genotype 1型では2型より低い.宿主側のIL28B領域の遺伝子多型(1塩基多型)とgenotype 1bのcore領域,NS5A領域の遺伝子変異はウイルス側の治療予測因子となる.

画像検査(CT,MRI)の留意点

著者: 中村功一 ,   松井修

ページ範囲:P.1144 - P.1148

ポイント

★CT,MRIで肝硬変に伴う変形や肝実質の変化および門脈圧亢進に伴う随伴所見を捉える.

★肝硬変では,肝実質はびまん性に再生結節と線維化によって置換されている.

★肝硬変には種々の結節性病変が発生しうるが,再生結節と早期肝細胞癌との鑑別が重要である.

腹部エコー検査と新たな画像診断

著者: 矢田典久 ,   工藤正俊

ページ範囲:P.1150 - P.1154

ポイント

★超音波検査では,肝の形態から,進行した肝硬変は比較的容易に診断できる.

★門脈圧亢進症の存在は,肝硬変の診断につながる.

★肝エラストグラフィには,粗さ検査と剪断波伝播速度検査とがある.

★肝エラストグラフィは,肝硬変の評価ができ,肝硬変の診断ができる.

腹腔鏡・肝生検の位置づけ

著者: 長谷部千登美 ,   細木卓明 ,   関谷千尋

ページ範囲:P.1155 - P.1157

ポイント

★肝硬変の正確な診断のために,腹腔鏡の意義は大きい.

★腹腔鏡診断は,特に初期の肝硬変の診断において,画像診断よりも信頼性が高い.

★腹腔鏡診断は,肝生検組織診断に比べて進行度が高く診断されることが多い.

肝硬変合併症の病態生理と診断法

門脈圧亢進症における全身血行動態の変化

著者: 古市好宏 ,   市村茂輝 ,   森安史典

ページ範囲:P.1158 - P.1161

ポイント

★肝硬変症で門脈圧が亢進するのは,肝内血管抵抗増大と循環亢進状態のためである.

★肝硬変症では,肝動脈血流優位化,循環亢進状態,肝内短絡,肺動静脈短絡が出現する.

★造影超音波検査によって,肝硬変症における血行動態変化を簡便に測定することができる.

門脈圧亢進症性胃腸症

著者: 能田貞治 ,   梅垣英次 ,   樋口和秀

ページ範囲:P.1162 - P.1165

ポイント

★門脈圧亢進症性胃症の病態は,炎症性変化に乏しく,胃粘膜のうっ血に伴う粘膜および粘膜下層の血管拡張と浮腫性変化である.

★門脈圧亢進症性胃症の重症度は,門脈圧に相関し,食道静脈瘤に対する加療で増悪する.

★門脈圧亢進症性腸症では,血管不整像としてangioectasiaなどが大腸の全域に認められる.

★肝硬変患者では,非肝硬変患者に比し,門脈圧亢進症性小腸症の病変としてred spot,angioectasiaが多く認められる.

腹水,特発性細菌性腹膜炎

著者: 山﨑正晴 ,   福井博

ページ範囲:P.1166 - P.1169

ポイント

★腹水の生成・維持には,門脈圧亢進と腎でのNa・水再吸収が重要であり,神経および体液性因子が複雑に関与する.

★血清-腹水アルブミン濃度較差(SAAG)は,門脈圧亢進症性腹水と非門脈圧亢進症性腹水の鑑別に役立つ.

★腹腔内に外科的感染巣がなく,腹水多形核白血球数が250/mm3以上であれば特発性細菌性腹膜炎(SBP)と診断する

肝性脳症

著者: 鈴木一幸

ページ範囲:P.1170 - P.1173

ポイント

★肝硬変による肝性脳症は,門脈-大循環短絡(シャント)の因子が強いタイプ(シャント型あるいは慢性再発型)と肝細胞障害の強いタイプ(肝細胞障害型あるいは末期昏睡型)に分かれ,予後は後者で悪い.

★肝性脳症の誘因・増悪因子を検索する.

★潜在性肝性脳症の存在にも留意して診療を行う.

★精神神経機能異常の程度により昏睡度(Ⅰ~Ⅴ度)を判定し,合わせて肝病態(肝障害の程度)を把握する.

肝肺症候群

著者: 小賀徹

ページ範囲:P.1174 - P.1177

ポイント

★肝肺症候群の3臨床徴候として,肝疾患(肝硬変が最も一般的),肺のガス交換障害,肺内血管拡張がある.

★動脈血ガス分析が診断に有用で,肺内血管拡張評価にコントラスト心エコーが用いられている.

★肝移植が唯一の効果的な治療法であり,薬物療法の効果は確立していない.

肝硬変の治療

栄養療法のあり方

著者: 森脇久隆 ,   白木亮 ,   華井竜徳

ページ範囲:P.1178 - P.1181

ポイント

★肝硬変患者は高い頻度で蛋白・エネルギー栄養障害を合併する.

★蛋白・エネルギー栄養障害は肝硬変患者の予後とQOLを悪化させる.

★肝硬変患者では,的確な蛋白栄養アセスメント,エネルギー栄養アセスメントが必須である.

★肝硬変患者の蛋白低栄養状態には分岐鎖アミノ酸製剤を投与する.

★肝硬変患者のエネルギー低栄養状態は就寝前軽食(夜食)によって治療する.

―抗ウイルス療法でどこまで治せるか―B型肝硬変

著者: 保坂哲也 ,   熊田博光

ページ範囲:P.1182 - P.1184

ポイント

★線維化進行が疑われる症例は専門医へ紹介を速やかに行う.

★B型肝硬変の治療適応は,ALT値,HBV DNA量を参考に決定する.

★B型肝硬変の治療薬は原則エンテカビルである.

★B型肝硬変に対する抗ウイルス療法を適切に行えば,肝発癌抑制にもつながる.

―抗ウイルス療法でどこまで治せるか―C型肝硬変

著者: 泉並木

ページ範囲:P.1186 - P.1188

ポイント

★HCV排除をめざした治療が行えない場合に少量のインターフェロン(IFN)で肝発癌を抑える.

★欧米の多施設共同研究では,肝ペグIFN少量長期投与によって肝癌発症が低下していた.

★投与開始24週目のALTとAFPの正常化が肝発癌防止の重要な指標である.

肝庇護療法と抗線維化療法

著者: 名越澄子

ページ範囲:P.1190 - P.1192

ポイント

★肝庇護療法は,肝炎活動性を抑えて血清ALT値の正常化を目指す.

★ウイルス性肝硬変の肝庇護療法は,ウルソデオキシコール酸と強力ネオミノファーゲンシー®が中心である.

★肝庇護療法が肝硬変の線維化を抑制するエビデンスはない.

肝硬変合併症の治療

食道・胃静脈瘤の内視鏡治療

著者: 小原勝敏

ページ範囲:P.1194 - P.1198

ポイント

★静脈瘤治療を安全かつ効果的に行うには,患者の病態と門脈血行動態の把握が重要である.

★硬化療法(EIS)は食道静脈瘤とその供血路を閉塞する治療法であり,食道静脈瘤結紮術(EVL)に比べ,再発率は低く,患者の予後を改善する.

★EVL単独では再発率が高く,EIS(AS法)との併用が有用である.さらに,アルゴンプラズマ凝固法(APC)による地固めの追加は再発率をより低下させる.

★孤立性胃静脈瘤(Lg)出血に対する第1選択の治療法は内視鏡治療であり,シアノアクリレート(CA)系薬剤注入法がきわめて有用である.

★Lg治療後の再発防止効果を得るためには,CA注入法によるLg閉塞のみならず,5%EOによる供血路閉塞が重要である.

バルーン閉塞下逆行性経静脈塞栓術(B-RTO)

著者: 赤星朋比古

ページ範囲:P.1199 - P.1203

ポイント

★B-RTOは本邦で開発され,発展した胃静脈瘤に対するIVR治療である.

★肝性脳症,異所性静脈瘤に対してもmajor shuntを有しているものであれば,高い治療効果をもつ低侵襲な治療法である.

★門脈圧の上昇により食道静脈瘤の増悪に注意が必要である.

門脈圧亢進症の薬物療法

著者: 楢原義之 ,   金沢秀典 ,   坂本長逸

ページ範囲:P.1204 - P.1207

ポイント

★門脈圧亢進症は,肝内血管抵抗の上昇と門脈血流量の増加により生じる.

★門脈圧を低下させる薬剤は,肝内血管抵抗を低下させるものと,門脈血流量を減少させるものに大別される.

★門脈血流量を減少させる薬剤にはバソプレシンやプロプラノロールなどがあり,食道静脈瘤の治療に用いられる.

★肝内血管抵抗を低下させる薬剤の臨床的応用には今後の検討が必要である.

腹水,特発性細菌性腹膜炎

著者: 福井博

ページ範囲:P.1208 - P.1211

ポイント

★試験穿刺を行い,合併症のない肝硬変腹水であることを確認する.

★1日3~5gの食塩制摂取制限を行い,食事指導を加える.

★抗アルドステロン薬とループ利尿薬を少量ずつ併用し,必要に応じて増量する.

★難治性腹水の各種治療は十分なインフォームドコンセントの後に行う.

★特発性細菌性腹膜炎には迅速な抗菌薬投与を行い,ハイリスク例には予防策を講じる.

肝腎症候群の治療

著者: 植村正人 ,   福井博

ページ範囲:P.1212 - P.1216

ポイント

★肝硬変腹水の経過中,Cr 1.5mg/dl以上,少なくとも2日間以上の利尿薬中止とAlb投与後,血清Crが低下しない場合,肝腎症候群(HRS)を疑う.ショック,腎実質障害,腎毒性薬物投与がないことを確認する.

★1型HRSは急速進行性腎不全であり,しばしば特発性細菌性腹膜炎(SBP)に続発する.2型は緩徐な経過をとり,難治性腹水を伴うことが多い.

★肝硬変末期の腎循環は,血管収縮性と血管拡張性物質の均衡のうえに保持されているが,血管収縮性に傾くとHRSにつながる.

★1型HRSの治療は,Albと血管収縮薬の併用投与が有効であり,TIPSも予後改善につながる.肝移植は予後を改善させる.

★HRS予防には,SBPの発症予防,SBP発症時の抗菌薬とAlb併用が有効である.脱水,過度の利尿薬投与,非ステロイド性抗炎症薬の投与を避ける.

耐糖能異常の病態と治療

著者: 吉治仁志 ,   福井博

ページ範囲:P.1218 - P.1220

ポイント

★肝硬変患者は耐糖能異常を有していることが多い.

★肝硬変における耐糖能異常は多くの場合,インスリン抵抗性を伴っている.

★インスリン抵抗性は肝線維化や肝癌といった病態進展に重要な役割を果たしている.

★通常の2型糖尿病治療とは異なった点に注意する必要がある.

肝性脳症の治療

著者: 加藤章信 ,   佐原圭 ,   鈴木一幸

ページ範囲:P.1222 - P.1225

ポイント

★肝性脳症の治療には,一般療法と薬物療法とがある.

★一般療法の基本は,誘因の除去と合併症対策である.

★薬物療法は抗アンモニア対策と,アミノ酸代謝異常への対策であり,合成二糖類,分岐鎖アミノ酸製剤による治療が基本である.

部分的脾動脈塞栓療法(PSE)

著者: 清家正隆

ページ範囲:P.1226 - P.1229

ポイント

★肝硬変症では,脾機能亢進による汎血球減少症を呈する.

★血小板低値症例では,脾臓摘出術(脾摘)やPSEを補助的に行い,IFN療法や肝癌治療を行うことも選択肢である.

★脾摘では重症感染症や血栓症,PSEでは脾膿瘍などの合併症に注意が必要である.

★十分な技術的習熟のうえ,脾摘,PSEを選択する必要がある.

肝癌予防の基礎と臨床

著者: 渡邊丈久 ,   田中基彦 ,   佐々木裕

ページ範囲:P.1230 - P.1232

ポイント

★慢性肝疾患の進展の程度と肝発癌の頻度には正の相関がある.

★肝癌の進展には多因子の関与が想定される.

★肝の前癌病変では,活性酸素種(ROS),活性化誘導シチジンデアミナーゼ(AID),エピジェネティクス変化による遺伝子発現異常が蓄積している.

肝硬変診療のトピックス

アルブミン製剤をどう使うか

著者: 安村敏

ページ範囲:P.1233 - P.1233

 静脈内投与されたアルブミンは10~15分で血管内に均一に拡散し,4~7日で血管外にプールされて均一に分布するため75%は血管外に移動する.手術や外傷などの侵襲で血管透過性が亢進している状態では,血管外プールはさらに増加する.

 約7,000例を対象とした重症救急患者への輸液蘇生法に4%アルブミンと生理食塩水のみの使用を比較した前向き大規模比較試験(SAFE Study)では,死亡の相対リスク,臓器不全発生率,ICU在室日数,入院日数,人工呼吸日数,腎臓置換療法日数のいずれも2群間で有意な差はみられなかった.460例の外傷性脳損傷の患者では,アルブミン群で有意に死亡率が高く,特に重症例では致死率は高かった.重症敗血症患者1,218例を対象にしたサブグループでのみ,死亡率はアルブミン投与群で有意に低い結果が得られ,現在,欧州を中心に重症敗血症を対象にした複数の臨床研究が進行中である.

肝硬変に対する肝移植の現況と問題点

著者: 市田隆文 ,   玄田拓哉 ,   平野克治

ページ範囲:P.1234 - P.1236

わが国における脳死肝移植と生体肝移植の成績

 日本肝移植研究会に2009年末までに登録された肝移植症例登録報告によると,国内で死体肝移植を受けた68例の累積生存率は1年で79.4%,3年77.9%,5年75.4%,10年67.0%である.一方,生体肝移植後の累積生存率は,1年83.2%,3年79.0%,5年76.6%,10年72.4%であった1)

自己骨髄細胞を用いた肝修復再生療法の現状

著者: 高見太郎 ,   寺井崇二 ,   坂井田功

ページ範囲:P.1238 - P.1239

 現在でも非代償性肝硬変症の根治療法は肝移植であるが,慢性的ドナー不足,手術侵襲や免疫拒絶などの諸問題は依然として解決されていない.一方,2000年にTheiseらが「男性ドナーから骨髄移植を受けた女性剖検例において,慢性炎症があった肝臓および消化管組織内にY染色体陽性細胞を確認した」と報告したことから,骨髄細胞中には多分化能を有する幹細胞が存在することが示唆された.これ以降,肝臓の再生治療・細胞療法に使用する細胞源として骨髄(幹)細胞が注目され,世界中で基礎・臨床研究が進められている1)

座談会

肝硬変診療の最近の話題―全身を診ることの意味

著者: 福井博 ,   西尾博至 ,   國分茂博 ,   齋藤英胤

ページ範囲:P.1240 - P.1251

肝硬変の病態はきわめて多彩であり,患者の全身を診て病態を深く考える必要がある.

本座談会では,「思いがけず肝硬変だった症例」などの経験談を通して肝硬変を見逃さないための診察のポイント,また,抗ウイルス療法等の治療の進歩,消化管出血,肝性脳症,腹水などの合併症,肝癌への対応,移植や再生医療などのトピックスについてお話しいただいた.さらに肝硬変診療ガイドラインについて,作成に加わった側と利用する側から,作成の経緯,実際に使用した感想,今後ガイドラインに期待することについてもうかがった.総合的な視野をもって肝硬変診療に当たるうえでお役立ていただきたい.

SCOPE

神経内科領域の睡眠障害をどう診るか?

著者: 鈴木圭輔 ,   平田幸一

ページ範囲:P.1278 - P.1282

 睡眠障害は神経疾患にしばしば合併し,疾患自体による睡眠覚醒リズムの障害,運動・感覚障害などによる身体症状の影響,二次的な精神的影響などさまざまな原因で起こりうる.睡眠障害の存在は患者の生活の質を著しく損なう要因の1つであるため,医師はもちろん患者の睡眠障害に対する認識がまず重要である.なかでも睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)は繰り返す夜間の無呼吸により睡眠の質を低下させる結果,日中の眠気を引き起こす.心血管リスクと関連し,脳血管障害の危険因子であるばかりでなく,その合併症としても生じる.そこで,本稿では睡眠時無呼吸症候群と脳血管障害との関連を中心に,神経内科にかかわりの深い代表的な疾患の睡眠障害について概説していく.

連載 手を見て気づく内科疾患・43

溝渠状中央爪異栄養症:全身性疾患,皮膚疾患に注意する

著者: 松村正巳

ページ範囲:P.1107 - P.1107

患 者:53歳,女性

病 歴:46歳時に全身性エリテマトーデスと診断され,加療を受けている.今回,ループス腎炎が悪化し入院となった.

身体所見:両母指,右示指・中指・環指の爪の中央に縦走する深い溝を認める.溝の両側には下方に伸びる多数の小溝を認め,樅の木のように見える(図1).

診 断:溝(こう)渠(きょ)状(じょう)中(ちゅう)央(おう)爪(そう)異(い)栄(えい)養(よう)症(しょう)(dystrophia unguium mediana canaliformis)

感染症フェローのシンガポール見聞録・7

ボーダレス時代のメディカルツーリズム

著者: 馳亮太

ページ範囲:P.1109 - P.1109

 皆さんはメディカルツーリズムという言葉を聞いたことがありますか? メディカルツーリズムとは,安価で高度な医療技術を求めて,他国に渡航して医療を受けることを意味します.市場は拡大を続けており,いくつかの国では主要産業の一つとして見なされるほどになってきています.

 先日外務省の巡回医師団の一員としてインドネシアに行く機会があったのですが,インドネシア人の富裕層や在住外国人が病気になると,現地の医療機関ではなく,シンガポールの病院を直接受診することが多いそうです.飛行機を使えば,移動はわずか1~2時間.それだけ近ければ,現地の病院を受診するより,隣国の有名病院を受診したくなる気持ちもわかる気がします.

目でみるトレーニング

著者: 藤巻克通 ,   柳川洋一 ,   野田直孝

ページ範囲:P.1257 - P.1262

皮膚科×アレルギー膠原病科合同カンファレンス・4

皮疹の明らかでない末梢神経障害

著者: 岡田正人 ,   衛藤光

ページ範囲:P.1263 - P.1267

後期研修医(アレルギー膠原病科) 今回の患者さんは足のしびれを主訴に心療内科からご紹介いただいた69歳の女性です.3年前に右聴神経腫瘍の手術歴があり,3週間前から両側足底,そして1週間前から右第4~5指のしびれが出現しています.もともとかかっていた医療機関で頭部MRIと胸椎のMRIを施行されて正常でしたが,ご本人と配偶者がとても心配されているということで心因性も疑われています.心療内科の先生に診察していただき,当科に当日ご紹介いただきました.

後期研修医(皮膚科) 神経内科ではなく,膠原病科にコンサルトされたのは,膠原病の既往があったのでしょうか.

Festina lente

ドイツふたたび

著者: 佐藤裕史

ページ範囲:P.1269 - P.1269

 一年目の内科レジデントは夏休みなしが病院の決まりだったので,二年目の夏休みは待ち遠しく,かねて行きたかった当時の西ドイツのHeidelbergとBerlinだけを回る旅程を組んだ.Heidelbergでは「哲学者の道」で詩人Eichendorfの石碑に感じ入ったこと,ドイツ滞在中の外科の友人とビールを飲んだこと,荘重なHeidelberg大学病院の前で感激したことしか覚えていない.Berlinは東西ドイツ統一の直前で壁がまだ残っていた.砂漠のように細長く続く壁と壁の間の緩衝地帯を,数カ月前なら射殺されたのだと思いつつ散策し,Wim Wenders監督映画“Der Himmel über Berlin”(邦題『ベルリン天使の詩』)で天使たちがその頂上にたたずみ下界を見晴るかしていた勝利の塔まで延々と歩いた.後年北欧までのバス旅行の途中,名も忘れた地方都市で一泊したほかはドイツ再訪の機会のないまま二十年が過ぎた.

 縁あってこの二都市の病院に用ができ,先般再訪を果たした.空爆から無傷であったHeidelberg旧市街は厳重に保護され趣きは不変だが,大学病院の大半は新市街の外れに最新鋭の設備として移り,昔の建物は臨床研究支援施設に転用されているがこれらも早晩新病院群近くに新築移転するという(英国同様ドイツも医療への投資は著しく,日本とは好対照である).移転費用捻出のために由緒正しい建物を大学は売り,他目的に転用されるが外観はいじれないから,この街では時の流れの止まったようにたたずまいは徹底して不変であり,求められる機能への迅速な対応との対比が印象的であった.

こんなときどうする?内科医のためのリハビリテーションセミナー・4

廃用②外来の場合

著者: 長坂誠 ,   上月正博

ページ範囲:P.1270 - P.1273

症例&機能評価・検査

〔62歳,男性〕

 生来健康であったが,2008年の検診で,白血球の減少を認めた.しかし,症状がないため化学療法は試行せず経過観察されていた.2011年7月の検診では胃の異常を指摘され精査の結果,胃がんP-stageⅣの診断で10月に幽門部切除術を施行した.2012年1月6~27日に3週間経口抗がん剤S-1 100mgを施行したが,骨髄抑制など明らかな問題はなかった.2月14日よりシスプラチン(CDDP)療法を開始したが,骨髄抑制が強く中止となり,自宅退院となった.このような状況で長期臥床となり,廃用症候群として当科に紹介された.

医事法の扉 内科編・19

応招義務(3)

著者: 福永篤志 ,   松川英彦 ,   稲葉一人

ページ範囲:P.1274 - P.1275

 院外でも応招義務(医師法19条1項)が問題となる場面があります.それは,飛行機内や電車内で急病人が発生し,医師による診察が求められる,いわゆる「ドクター・コール」の場面です.

 これまで検討してきたように,応招義務は,医師という職業倫理,公共性,業務の独占性がゆえに医師に対し急患診療を義務付けたものですから,たとえ自宅などであっても,急患診療を求められた場合には,「診療に従事する医師」は原則として応じなければならないでしょう.

研修おたく 指導医になる・6

ベッドサイド ティーチング(2)―一度始められた延命治療を止める過程

著者: 白井敬祐

ページ範囲:P.1277 - P.1277

 治療を控えたり,延命治療を始めない“withhold”や,治療のレベルを上げない“Do not escalate”と,一度始められた延命治療を止める“withdraw”は,大きく意味合いが違います.

 前回,進行の速い肺癌で呼吸不全に陥った患者が挿管された事例を紹介しました.このケースでは,意識のある段階で本人に確認をとったうえで挿管がなされました.ただ最大限のサポートでも酸素化は悪く,昇圧剤も必要になりました.一緒に付き添っている妻は朝の回診でも説明を受け,現状を冷静に受け止めていました.夜にはもう一人の娘がニューヨークからやってきます.当直の研修医はフェローと一緒とはいえ,顔には不安の色がうかがえます.あなたが指導医なら,どのように研修医を導くでしょうか.「一緒について来い」と,家族を集めてあなたの説明を聞かせますか.それとも獅子の子落としのように「とにかくやってみろ」と突き放しますか.

書評

―吉澤篤人・杉山温人 編―レジデントのための―呼吸器内科ポケットブック

著者: 川名明彦

ページ範囲:P.1142 - P.1142

 レジデントが学ぶべき専門知識や技術は膨大である.彼らが成書を読み,最新の文献をチェックして知識を得ることはもちろん重要である.しかし病棟や救急外来で,患者さんの病状を評価し,素早くアクションを起こさなければならない場面では,優れた先輩医師や指導医のちょっとしたアドバイスがより貴重な指針となることも多い.また,このように差し迫った場で学んだことは一生忘れないものである.ただ残念なことに,当直や救急の現場で,いつも優れた指導医がいてくれるわけではない.さらにレジデントともなれば,一人で判断し,行動しなければならない場面も多い.そのような臨床の現場で,レジデントに対して迅速かつ適切なアドバイスをくれる,優秀な先輩医師のような役割を果たすのが本書である.

 本書は,「指導医が研修医に,『1分間指導法』を実践している場面をイメージして作成」されたという.本書を編集した吉澤,杉山両医師は「教え上手」で有名である.私は,彼らがX線写真などの前で研修医にちょっとしたミニレクチャーを始めると,周りに何人もの研修医が集まって来て,そのレクチャーに聞き入っている様子を幾度も目にしたことがある.著者らがこれまで積み上げてきた,この「1分間指導法」の集大成が本書であると言えよう.

―二木 隆 著―めまいの診かた・考えかた

著者: 田久保秀樹

ページ範囲:P.1273 - P.1273

 めまいはプライマリケアの重要な症状の一つである.突然のめまいを発症した患者は嘔吐し,起立困難であれば車で連れてこられ,救急車を要請されることも少なくない.耳鼻咽喉科に限らず,かかりつけ医,内科,脳神経外科,神経内科に救急受診することが多く,患者は脳卒中などを心配して画像検査を希望することも少なからずある.また,慢性のめまい,ふらつきを主訴に受診する中高年の患者も多い.血液検査や画像検査をして異常がなければ対症療法で帰宅することになる.しかし,患者自身はめまいの原因がわからずに不安を抱えて生活している.自称メニエール病の何と多いことか.これらはめまいの診療では日常茶飯事である.

 めまいはありふれた症状ではあるが,めまいで発症して小脳出血であった症例,軽いめまいの2日後に重篤な脳幹梗塞をきたした症例,ふらつきの原因が多発性脳梗塞・慢性硬膜下血腫であった症例,徐々に進行して脊髄小脳変性症であることが判明した症例など非特異的な症例も多々あり,小生は神経内科医であるが,めまいの診断は必ずしも容易ではないと常々考えている.本書ではその注意ポイントが平易に示されている.

information

第5回日本病院総合診療医学会学術総会開催および演題募集のご案内

ページ範囲:P.1161 - P.1161

会期●2012年9月28日(金)・29日(土)

会場●神奈川県総合医療会館(横浜市中区)

第20回日本精神科救急学会学術総会開催概要

ページ範囲:P.1169 - P.1169

テーマ●精神科救急と社会に生きる

大会長●岸本年史(奈良県立医科大学精神医学講座)

会期●2012年10月27日(土)・28日(日)

会場●奈良県新公会堂(奈良市春日野町)

平成24年東北大学病院心療内科夏期セミナーのご案内

ページ範囲:P.1203 - P.1203

 心療内科夏期セミナーを下記日程で開催する予定です.全国の医学生,研修医の皆さんの参加をお待ちしております.

概要●心療内科の入院患者さんを実際に担当し,病棟実習,外来診察見学,症例プレゼンテーションなどを通して心身医学,心療内科の実際の医療現場を体験,学習する(疾患:摂食障害,うつ病,過敏性腸症候群など).

対象●医学部5~6年生,初期研修医,後期研修医

日程●2012年7月30日(月)~8月2日(木)4日間

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バックナンバーのご案内

ページ範囲:P.1290 - P.1291

購読申し込み書

ページ範囲:P.1292 - P.1292

次号予告

ページ範囲:P.1293 - P.1293

編集室より

著者:

ページ範囲:P.1294 - P.1294

●今月は肝硬変の特集です.今回は非ウイルス性も含めてより幅広く肝硬変の原因,病態,診断,治療をご紹介いただきました.再生医療や移植,アルブミン製剤の適切な使い方などのトピックスも取り上げています.

●数字でみていくと,癌に占める肝癌の死亡率は,肺がん・胃癌についで男性では第3位,近年の全死因における肝疾患の死亡率は第8位と(第4~6位は疾患ではなく老衰など),上位を占めています.肝疾患の患者数は多いものの,代償期では見逃されやすいこともあるようです.座談会では,肝硬変を疑うポイント,治療の進歩,合併症の管理についてお話いただきました.その多彩な病態ゆえに「全身を診る」がキーワードになっています.全身を診ることで早期の診断につなげ,進展を予防することが大切だというメッセージが伝わります.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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