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文献概要
今月の主題 肝硬変update―より良き診療のために 肝硬変合併症の病態生理と診断法
肝性脳症
著者: 鈴木一幸1
所属機関: 1岩手医科大学附属病院消化器・肝臓内科
ページ範囲:P.1170 - P.1173
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★肝硬変による肝性脳症は,門脈-大循環短絡(シャント)の因子が強いタイプ(シャント型あるいは慢性再発型)と肝細胞障害の強いタイプ(肝細胞障害型あるいは末期昏睡型)に分かれ,予後は後者で悪い.
★肝性脳症の誘因・増悪因子を検索する.
★潜在性肝性脳症の存在にも留意して診療を行う.
★精神神経機能異常の程度により昏睡度(Ⅰ~Ⅴ度)を判定し,合わせて肝病態(肝障害の程度)を把握する.
★肝硬変による肝性脳症は,門脈-大循環短絡(シャント)の因子が強いタイプ(シャント型あるいは慢性再発型)と肝細胞障害の強いタイプ(肝細胞障害型あるいは末期昏睡型)に分かれ,予後は後者で悪い.
★肝性脳症の誘因・増悪因子を検索する.
★潜在性肝性脳症の存在にも留意して診療を行う.
★精神神経機能異常の程度により昏睡度(Ⅰ~Ⅴ度)を判定し,合わせて肝病態(肝障害の程度)を把握する.
参考文献
1)佐藤俊一,鈴木一幸:慢性肝不全,山村雄一,吉利 和(監修),最新内科学体系 肝・胆道疾患1―肝機能不全,中山書店,pp174-191, 1991
2)Ferenci P, et al:Hepatic encephalopathy-difinition, nomenclature, diagnosis and quantification;Final report of the working party at the 11th World Congress of Gastroenterology, Vienna, 1998. Hepatology 35:716-721:2002
3)鈴木一幸:肝性脳症治療のup-date.日消誌107:14-21, 2010
4)Butterworth RF:Pathogenesis of hepatic encephalopathy;New insights from neuroimaging and molecular studies. J Hepatol 39:278-285, 2003
5)加藤章信,鈴木一幸:肝性脳症―診断・検査.日消誌104:344-351, 2007
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