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SCOPE
神経内科領域の睡眠障害をどう診るか?
著者: 鈴木圭輔1 平田幸一1
所属機関: 1獨協医科大学神経内科
ページ範囲:P.1278 - P.1282
文献購入ページに移動 睡眠障害は神経疾患にしばしば合併し,疾患自体による睡眠覚醒リズムの障害,運動・感覚障害などによる身体症状の影響,二次的な精神的影響などさまざまな原因で起こりうる.睡眠障害の存在は患者の生活の質を著しく損なう要因の1つであるため,医師はもちろん患者の睡眠障害に対する認識がまず重要である.なかでも睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)は繰り返す夜間の無呼吸により睡眠の質を低下させる結果,日中の眠気を引き起こす.心血管リスクと関連し,脳血管障害の危険因子であるばかりでなく,その合併症としても生じる.そこで,本稿では睡眠時無呼吸症候群と脳血管障害との関連を中心に,神経内科にかかわりの深い代表的な疾患の睡眠障害について概説していく.
参考文献
1)Yaggi H, Mohsenin V:Obstructive sleep apnoea and stroke. Lancet Neurol 3:333-342, 2004
2)Trenkwalder C, Arnulf I:Principles and Practice of Sleep Medicine. Kryger MH, et al(eds):Parkinsonism, 5th ed, 980-992, Saunders, St. Louis, 2010
3)日本呼吸器学会NPPVガイドライン作成委員会:NPPV(非侵襲的陽圧換気療法)ガイドライン,南江堂,2006
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