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連載 Festina lente
ドイツふたたび
著者: 佐藤裕史1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部クリニカルリサーチセンター
ページ範囲:P.1269 - P.1269
文献購入ページに移動縁あってこの二都市の病院に用ができ,先般再訪を果たした.空爆から無傷であったHeidelberg旧市街は厳重に保護され趣きは不変だが,大学病院の大半は新市街の外れに最新鋭の設備として移り,昔の建物は臨床研究支援施設に転用されているがこれらも早晩新病院群近くに新築移転するという(英国同様ドイツも医療への投資は著しく,日本とは好対照である).移転費用捻出のために由緒正しい建物を大学は売り,他目的に転用されるが外観はいじれないから,この街では時の流れの止まったようにたたずまいは徹底して不変であり,求められる機能への迅速な対応との対比が印象的であった.
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