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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻7号

2012年07月発行

文献概要

連載 医事法の扉 内科編・19

応招義務(3)

著者: 福永篤志1 松川英彦2 稲葉一人3

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会 立川病院脳神経外科 2国家公務員共済組合連合会 立川病院内科 3中京大学法科大学院

ページ範囲:P.1274 - P.1275

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 院外でも応招義務(医師法19条1項)が問題となる場面があります.それは,飛行機内や電車内で急病人が発生し,医師による診察が求められる,いわゆる「ドクター・コール」の場面です.

 これまで検討してきたように,応招義務は,医師という職業倫理,公共性,業務の独占性がゆえに医師に対し急患診療を義務付けたものですから,たとえ自宅などであっても,急患診療を求められた場合には,「診療に従事する医師」は原則として応じなければならないでしょう.

参考文献

1)樋口範雄:よきサマリア人と応招義務.日本放射線技術学会雑誌 64:382-384,2008
2)三上八郎:診療契約強制(応招義務)の系譜的・機能的再検討.北大法学論集 52:133-196,2001
3)大塚祐司:航空機内での救急医療援助に関する医師の意識調査~よきサマリア人の法は必要か?~.宇宙航空環境医学 41:57-78,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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