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文献詳細

雑誌文献

medicina49巻8号

2012年08月発行

文献概要

今月の主題 痛風・高尿酸血症診療の新展開 血清尿酸値をいかに下げるか

ベンズブロマロンと尿酸排泄薬

著者: 森脇優司1

所属機関: 1兵庫医科大学内科学内分泌・代謝科

ページ範囲:P.1402 - P.1405

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ポイント

★現在,わが国で使用される尿酸排泄促進薬は,ベンズブロマロン,プロベネシド,ブコロームの3種類であるが,このなかでも最も強力な尿酸排泄促進作用を有するベンズブロマロンが広く使用されている.

★ベンズブロマロンは近位尿細管管腔側に発現している尿酸トランスポーターURAT1を阻害することによって,尿酸排泄促進作用を発揮する.

★ベンズブロマロンの半減期は長く,尿酸降下作用も強力なため,1日1回投与が可能であるが,使用開始時には痛風発作の出現に留意して,少量から投与しなければならない.

★ベンズブロマロンに限らず,尿酸排泄促進薬投与時には尿路結石を予防するため,尿量の十分な確保と尿のアルカリ化を図らなければならない.

★ベンズブロマロンによる劇症肝炎の報告があるため,肝機能障害患者には使用しないこと,また投与開始後6カ月間は定期的に肝機能をチェックすることが義務づけられている.

参考文献

1)日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会(編):高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン,第2版,メディカルビュー社,2010
2)内田俊也:慢性腎臓病(CKD)に合併する高尿酸血症に対するベンズブロマロンの臨床的有用性の検討.医と薬学57:879-882,2007
. Horm Metab Res 41:327-332, 2009
4)Burns CM, Wortmann RL:Gout therapeutics;New drugs for an old disease. Lancet 377:165-177, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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