文献詳細
今月の主題 内科診断の本道―病歴と身体診察情報からどこまでわかるか?
内分泌・代謝疾患
文献概要
ポイント
★副腎皮質機能低下症の診断は,全身倦怠感,易疲労感,体重減少,消化器症状などの非特異的な症状から疑うことが大切である.
★診断は,迅速ACTH負荷試験を行い,ピークの血清コルチゾール濃度が18μ/dl 未満のときに確定診断される.
★Addison病の初期は,副腎予備能が残存するために,通常の検査所見では異常を認めないが,副腎機能の低下につれて低Na血症,高K血症,正球性貧血,リンパ球増加,好酸球増加などの異常を認める.
★副腎皮質機能低下症が疑われるときは,検査結果が出るのを待たずに,ただちに糖質コルチコイド補充を行うべきである.
★副腎皮質機能低下症の診断は,全身倦怠感,易疲労感,体重減少,消化器症状などの非特異的な症状から疑うことが大切である.
★診断は,迅速ACTH負荷試験を行い,ピークの血清コルチゾール濃度が18μ/d
★Addison病の初期は,副腎予備能が残存するために,通常の検査所見では異常を認めないが,副腎機能の低下につれて低Na血症,高K血症,正球性貧血,リンパ球増加,好酸球増加などの異常を認める.
★副腎皮質機能低下症が疑われるときは,検査結果が出るのを待たずに,ただちに糖質コルチコイド補充を行うべきである.
参考文献
1)Arlt W, Allolio B:Adrenal insufficiency. Lancet 361:1881-1893, 2003
2)柴田洋孝:副腎皮質機能低下症.森昌朋(編):内分泌・糖尿病内科学,151-157,シュプリンガージャパン,2011
3)横田健一,他:Addison病.成瀬光栄,他(編):内分泌代謝専門医ガイドブック,205-210,診断と治療社,2009
4)Oelkers W:Adrenal insufficiency. N Engl J Med 335:1206-1212, 1996
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