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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻11号

1968年11月発行

文献概要

症例 全身性疾患と腎・3

腎と痛風

著者: 木下康民1

所属機関: 1新大内科

ページ範囲:P.1366 - P.1370

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痛風の病期分類
 痛風(Gicht,Gout,Arthritis urica)は核酸代謝障害によって起こる疾患であるが,近年,日本においても非常に各階層に増加してきた.
 痛風にはいろいろの分類があるが,Gutman1)は放射性同位元素を用いて原発性痛風と二次性痛風を区別し,前者は遺伝性の代謝障害で,purin合成の亢進が前面にあり,後者は遺伝性代謝障害のないもので,たとえば白血病の際のようにNucleoproteideの合成と分解の亢進に基づくものであるとしている.腎不全の場合にはほとんど全例に高尿酸血症がみられるが,しかし関節炎を起こすことはまれである.私どもの経験では,今日まで,腎不全数十例中,痛風発作を起こしたものはわずか1例にすぎない.また病期分類としてHench2)は①Akute rezidivierende Gichtarthritis,②Chronische Gichtarthritisに分けており,氏によると急性発作時には血中,尿中の尿酸濃度は平行しない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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