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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻11号

1968年11月発行

内科疾患と皮膚・10

魚のうろこ状皮膚(魚鱗癬)

著者: 西山茂夫1

所属機関: 1東大皮膚科

ページ範囲:P.1371 - P.1373

文献概要

魚のうろこ状の皮膚(魚鱗癬症)の定義と分類
 皮膚が乾燥して,ひび割れができ,その表面に魚のうろこのような鱗屑が固く付着している状態を魚鱗癬症(Ichthyosis)という.魚鱗癬症と皮膚乾燥症(Xerosis)(図1)との違いは,前者が夏には比較的良く,冬には増悪するという多少の季節的変動があるとはいえ,1年中存在していることである.つまり魚鱗癬症ではなんらかの先天的・遺伝的な要因が,皮膚症状の発現に重要であるということが考えられる.
 魚鱗癬症はかつて臨床形態学的に,尋常性魚鱗癬,先天性魚鱗癬,魚鱗癬様紅皮症,豪猪皮状魚鱗癬などに分けられていた.近年遺伝学的な研究が進んで,たとえば尋常性魚鱗癬といわれていたものにも,遺伝的には2つの異なった形式があることがわかり,魚鱗癬症を表1のように分類することが提案され,広く用いられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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