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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻12号

1968年12月発行

文献概要

診断のポイント

憩室炎

著者: 大貫寿衛1

所属機関: 1東京都済生会中央病院内科

ページ範囲:P.1427 - P.1428

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憩室発生の頻度
 消化管は,食道から結腸までそのいずれの部分にも憩室発生の可能性があるが,最も高い頻度に発見されるのは結腸ことにS字状部で,次いで十二指腸ことにその第2,第3部分の内側である.小腸では発見の頻度はかなり下がるが,先天性Meckel型のものは遠位回腸に多く,後天性のものは空腸のそれもTreitz靱帯の近くに多いという.もっとも憩室の頻度は報告によってかなりまちまちであり,たとえば十二指腸憩室はX線的には0.8-5%,剖検上は5-22%(いずれも検索全症例に対し)に発見されるといったぐあいで,この頻度は検索の技術と努力に比例して向上するともいわれている.食道,まれには胃にも憩室は見いだされるが,憩室炎を問題にするのであれば,十二指腸以下について考えればよいであろう.
 先天性・後天性をあわせてみると,憩室はだいたい40歳以上の年齢の者に多く,性差は十二指腸では明らかでなく,小腸,結腸では男性にやや多いとされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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