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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻2号

1968年02月発行

文献概要

検査データどう読みどうする?

尿中17-OHCSの排泄異常

著者: 中野裕1

所属機関: 1京大深瀬内科

ページ範囲:P.164 - P.164

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17-OHCSとは
C17の位置にOH基をもつたcortico-steroidの総称で,尿中に排泄される17-OHCSには生物活性のあるcortisol(compound F),cortisone(compound E)のほか,それらの前物質,代謝物が含まれ,C17,C20,C21の側鎖の構造から4群に分けられる。I群(21-hydroxy 17:20 ketol)にはcompound F,E,S,tetrahydro F,tetrahydro E,tetrahydro S,allo-tetrahydro Fなどが含まれ,phenylhydrazineと特異呈色反応を示し,Porter-Silber chromogenとよばれている。II群(21-hydroxy 17:20 glycol)にはcortol,cortolone,III群(21-deoxy 17:20 glycol)にはpregllanetriol,11-keto-pregnanetriol,IV群(21-deoxy 17:20 ketol)には17α-hydroxyprogesterone,17α-hydroxypregnenoloneなどが含まれている。これらの17-OHCSはC17位の側鎖の酸化(NaBiO3など)により17-KSに転化する性質をもち,これを利用して一括測定される1)2)。この方法で測定される17-OHCSは一般に17-ketogenic steroid(17-KGS),総17-OHCSあるいは単に17-OHCSとよばれている。ただ本邦,米国では17-OHCSをPorter-Silber chromogenの意味に用いることがあり注意を要する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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