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雑誌目次

雑誌文献

medicina5巻3号

1968年03月発行

雑誌目次

100万人の病気

脳血栓症—その基礎的問題について

著者: 亀山正邦

ページ範囲:P.330 - P.336

 脳血栓症—その成因と臨床においては多くの知見が加えられつつあるが,動脈の閉塞ないし狭窄と,脳血栓症(硬塞)との因果関係はかならずしも一対一の対応を示さない。

座談会

脳卒中

著者: 鴫谷亮一 ,   亀山正邦 ,   後藤文男 ,   五島雄一郎

ページ範囲:P.338 - P.347

 この疾患の原因については,いぜん研究課題として今後に残されているが,ここでは脳卒中の変遷--脳出血に比べ脳血栓が増えつつあるなど--,また臨床家最大の関心事である,どこまで予知できるかの問題を中心においてみた。

Leading Article

脳卒中—リハビリテーションの現状と問題点

著者: 福井圀彦

ページ範囲:P.327 - P.329

 脳卒中による死亡率は,昭和26年以来,わが国民死亡率のトップを占め,一方,死亡をまぬかれた患者は,約30万以上をかぞえ,かるいもの(LittleStroke)で,ほとんど正常に近く回復したものまで含めると約50万にもおよぶと考えられ,最近わが国民の年齢層別分布が老年層に大きい比率を占めるにしたがつて,脳卒中の平均年齢は高年層に移動しており,老人の社会保障の一環として,脳卒中患者に対する社会的対策は重大な問題となりつつある。脳卒中そのものも,統計のとりかたに問題はあるが,脳出血に比して脳硬塞の占める割合は増加しつつあり,また,脳硬塞のなかでも,脳内硬塞に比して,脳外硬塞(内頸動脈,椎骨動脈硬塞など)が増加しつつある傾向であり,本来の日本型脳卒中から,欧米型脳卒中に移行しつつあるといえる。

診断のポイント

脳血管の先天異常

著者: 野村隆吉

ページ範囲:P.350 - P.352

脳血管奇形は脳腫瘍の3倍もある
 脳の血管疾患は,近時その死亡率が高いことから,しだいに医学界の注目を集めるようになつてきた。そのなかで先天奇形にもとづく疾患はなお十分な認識がもたれていないように思われる。
 一般に脳血管の先天奇形といえば,かなりまれなものと思われやすいが,けつしてそうではない。Courvilleによれば,かれのシリーズ中,剖検1,000例につき6例の脳血管奇形を認めている。同じシリーズで,脳腫瘍が1,000例につき2例であるところからみれば,脳血管奇形は,脳腫瘍の3倍の発生頻度をもつということになる。Courvilleのシリーズは剖検例についてであるから,臨床例からすれば,この頻度はさらに多いものと考えられる。

肥満と血圧

著者: 松木駿

ページ範囲:P.353 - P.354

肥満ゆえに測定上の誤差は出るか
 肥満に高血圧が多いことはすでに多数の統計が示しているが,Raganら1)が直接法と比較して指摘したように,肥満者は上腕囲が大きいために血圧測定に誤差が出て高く測定される可能性があるという疑問がある。Pickeringら2)はRaganら1)の成績から上腕囲の大小による誤差を修正する式を示している。
  収縮期圧差=1.2774x-35.858
  拡張期圧差=0.8701x-15.343

吐血患者の胃内視鏡検査

著者: 崎田隆夫

ページ範囲:P.355 - P.356

吐血直後に検査を行なうための条件
 私に与えられた質問は,「吐血後どのくらいたつたら胃内視鏡検査を行なつてよいか」ということである。「吐血直後でも,あるいは吐血中であつても胃内視鏡検査を行なつてかまわない」これが私の答えである。ただしいくつかの条件がある。第1に,申すまでもないが,胃内視鏡検査になれた先生が行なわねばならない。第2に外科的処置を行なう便宜を手近に得られること。それが得られぬような環境では,従来のような保存的なやりかたでまず止血をはかるのがよいだろう。もちろん出血によりシッョクにおちいりそうな場合は,最初にそれに対する処置をせねばならない。
 絶食して腹に氷嚢をのせてじつとしているのが,上部消化管出血に対する昔からのやりかただが,これに真正面から反対しているのがPalmerである。かれが「上部消化管出血に対する積極的アプローチ」と名づけているその方法は,すでにご存知の方も多いと思うが,つぎのようである。「消化管出血例が入院したら,血液学的・生化学的検査を行なうとともに,ただちに輸血・輸液を開始する。同時に胃を冷水で洗浄し,出血がおさまつたところで,食道鏡検査・胃鏡検査,さらにひきつづいてX線検査を行なう。かくして1時間以内に診断を確定し,それぞれに適応した治療にとりかかる」というわけである。相当強引なこのやりかたには批判的な人も少なくないようだが,このような積極的な考えかたには同調者が多いように見受けられる。

治療のポイント

腎と高血圧・1—腎不全を伴う悪性高血圧症の処置

著者: 尾前照雄

ページ範囲:P.357 - P.358

全身状態と腎機能の推移につねに注意を
 腎不全を伴う悪性高血圧症は高血圧症の最重症型であり,治療にもいちじるしく抵抗する場合が多い。従来から,腎機能障害がきわめて高度な場合は,降圧療法の適応とはならず,むしろ禁忌と考えるものが少なくなかつた。たとえばPickeringらによると,BUN 100mg/dl以下の場合は治療するがよいが,それ以上のものは数カ月以内のうちに死亡するものが多いとし,最近WoodsおよびBlytheはBUN 50mg/dl以上の悪性高血圧症を治療した成績を示し,強力な降圧療法を行なうことは,寿命をのばし,腎機能はむしろ好転する場合のほうが多いと述べた。悪性高血圧症患者の死因として欧米では一般に尿毒症死がもつとも多く,心不全と脳卒中死がそれにつぐとされているが,筆者らは本邦では脳卒中死が少なくないことに注目してきた。腎不全ある場合の降圧療法の目的は,腎障害の進行を防止するとともに心臓の機能的負担を軽減し,そのさいの基本的血管病変である全身の小ないし細小動脈の壊死性動脈炎を治癒に向かわしめることにある。そのためには,治療を一定期間継続することが必要であり,血圧を下降させることによつて腎機能がいつそう低下するようでは困るので,患者の一般状態に十分の注意をはらい,かつ腎機能を定期的に調べてその推移をみなければならない。

腎と高血圧・2—高血圧と尿酸

ページ範囲:P.359 - P.361

冠動脈疾患とタバコ

著者: 高木誠

ページ範囲:P.362 - P.363

タバコと冠動脈疾患の関係
 タバコと冠動脈疾患との関係について否定的な見解を述べるものもあるが,一般には肯定的な意見のほうが多い。
 American Cancer Societyの広範な調査によれば,喫煙者群の死亡率は同年齢層の非喫煙者群のそれより明らかに高く,それらの死因のうちで冠動脈疾患は半数以上を占めている。喫煙者群のうちで冠動脈疾患で死亡した者の実数と,同群の被験者総数に同年齢の非喫煙者群での冠動脈疾患死亡率を乗じて計算した予想死亡数との比は1.70で,冠動脈疾患により死亡する率は喫煙者群は非喫煙者群より70%も多いことを示している。

妊娠と糖尿病

著者: 後藤由夫

ページ範囲:P.364 - P.365

糖尿と妊娠糖尿病
 妊婦ではしばしば糖尿がみられるが,その98%は血糖の上昇を伴わない,腎性糖尿である。これはステロイドホルモンの分泌増加によつて細尿管におけるグルコースの再吸収が低下するためである。残りのおよそ1〜2%のものが血糖の上昇を伴う糖尿病状態になつている。この高血糖を伴う糖尿妊婦のなかには無症状の軽症糖尿病の婦人が妊娠したものも含まれているが,妊娠を契機にして糖尿病が新たに発生する場合もある。後者が妊娠糖尿病といわれるものである。妊娠糖尿病は一般に軽症で特別の治療を要しないことが多いといわれている。筆者は4例経験しているが,このうち3例は分娩後耐糖曲線は正常になつた。しかしながら1例では分娩後も糖尿病状態は軽快せずむしろ増悪し,インスリンを使用した。
 このようなことからいままで糖尿病の既往歴のない婦人が妊娠して,糖尿病状態であることがわかつたときには,食後200mg%以下の場合には食餌を制限してそのまま経過を観察し,食後の血糖が異常に高くなりかつ尿糖排泄も1日15g以上のような場合には食餌制限のほかに少量のインスリンを用うべきである(経口剤使用を避ける理由およびインスリン使用時の注意は後述)。

EDITORIAL

血圧の高さと脳血栓

著者: 相沢豊三

ページ範囲:P.348 - P.348

 血圧が正常範囲をこえたものが異常血圧で高ければ高血圧,低ければ低血圧である。高血圧の限界は150〜90となつており,低血圧の限界は100〜60としているが,地理的・季節的・日差・睡眠・体位・性および年齢によつて影響されることはいうまでもない。
 脳血栓の大部分が脳動脈硬化性病変による管腔の狭窄ないし閉鎖によるものであることは古くから知られているが,このために動脈硬化性軟化が起こるには,かならずしも血管腔の完全な閉鎖を必要とはしないし,狭窄がある程度以上進んで末梢領域に軟化を発生するには,主として血圧の影響するところが大きいと考えなければならない。血圧の高いとき狭窄性血管を通じて脳はなんとか栄養をたもつことができる。60歳をこえて脳に動脈硬化の存在が推定されるものには最大血圧は少なくとも160以上あることが要求されていることは教室の脳循環成績が示しているところである。これとは反対に血圧の低下は脳にどのように影響するかが問題である。

体重の動き

著者: 鈴木慎次郎

ページ範囲:P.349 - P.349

 体重の動きは多くの病気の経過や予後に関連して利用されてきたばかりでなく,医用電子や化学分析法などが飛躍的に進んだこんにちでもなお重要な健康の標尺としての役目をはたしている。
 しかし,体重に関する近年の考えかたはしだいに質的な方向に変わつてきた点に注意しなければならない。たとえば,体重を体脂肪と非脂肪組織とに分ける考えかたは肥満症や脂質代謝異常,あるいは広く体力とか健康度の評価のうえにもきわめて重要である。というのは,体脂肪は食物の体内貯蔵であつて,非活動性であり,ほかの筋肉や諸内臓のごとき活動性組織と区別して考えられるからである。

くすりの効きめ・3

降圧利尿剤その1—Na再吸収阻害性利尿剤と腎の働き

著者: 鈴木哲哉

ページ範囲:P.366 - P.367

 新しく強力な利尿剤がつぎつぎと発見されるとともに,浮腫の生理についても腎臓の機能についてもさらにそれを追究する方法についても数多くの知識が追加され,一方これを販売する製薬会社は自分のところで売る薬があらゆる点でもつともよさそうな宣伝をするし,ここらで総括的な概観を把握しておく必要がある。

病歴のとりかた

肩の痛み,腰の痛み

著者: 佐々木智也

ページ範囲:P.368 - P.370

 年齢が進むとともにあちこちの痛みが起こりやすいものであるが,肩と腰の痛みがもつとも多く,日本人では膝の痛みがこれらにつぐものである。これらの痛みは,詳細な病歴を聞くことによりある程度まで病因をしぼつていくことのできるものであり,それにより早く正確な診断を与えうることとなる。以下,二つの痛みをべつべつに解説する。

グラフ

直腸鏡検査(カラー)

著者: 小平正

ページ範囲:P.318 - P.322

 直腸鏡は肛門内部から上方S状結腸下半部までの内腔を見ることができるのみならず,病変部の生検,すなわち小試験組織片を容易に採取することができる.特別の麻酔の必要もなく,適当な体位で無理をしなければ,危険もほとんどなく,患者に苦痛を与えることもないから,もつとも確実な決定的診断法として外科医だけでなく,一般内科医も,もつともつと日常行なつていただきたい検査法である.直腸鏡は真直ぐな器具であるからS状結腸屈曲部を越してその上部は見えないのが普通である.肛門から25cm附近まで見えれば,まず満足すべきであろう.安全な検査だとはいえ腸穿孔例も報告されていることであるから,無理な操作はくれぐれも禁物である(7)

12チャンネル・オートアナライザー

著者: 牧野秀夫

ページ範囲:P.323 - P.326

 Sequential Multiple Analyzer-12 channel(SMA-12)には2種類がある。Hospital ModelとSurvey Modelがそれである。その相違は前者がNa,K,Cl,CO2,総蛋白,アルブミン,Ca,アルカリフォスファターゼ,総ビリルビン,尿素N,グルコースおよびGOTの12種目測定できるのに対し,後者は電解質4者の代わりにコレステロール,無機燐,尿酸およびLDHを測定できるように装備されている点である。
 両者の長短は使用目的によつて異なり,にわかには断定しがたいが,しいていえば疾病の診断―ことに集団検診―のためには異種の情報をより多く提供する後者がすぐれているのは当然で,前者は入院患者の臨床経過をfollow upするのに適しているようである。

痛み

人は痛みとどうたたかつてきたか(その2)

著者: 清原迪夫

ページ範囲:P.371 - P.374

注射器の発明と阿片の鎮痛作用
 17世紀の終わりには「悩める人を救うために,全能の神が与える薬物のなかでも,阿片ほどすべての用途に適し,かつ有効なものはない」と英国の名医Sydenhamが記している。しかし,19世紀にはいると,目にあまる阿片やモルフィンの濫用が多くの語りぐさとして残されている。De Quinsyもホーマーを引用した手紙で,阿片は悲嘆や痛みから解放してくれる,といつているが,阿片をつづければ早晩死ぬはめになることを知りながらも,讃美歌の福音のむなしさよりは,現存する痛みにうち勝ち,恍惚の境にひとり遊ぶことのできる嗜癖のほうが,好まれたのである。かように不法に用いられると,薬という言葉は,よく毒と同等にいいかえることができる。
 東洋では,阿片の喫煙はありふれたものであつたが,成分の大部分は熱で壊されてしまうから,副作用はより緩和されたものであつて,この点タバコのニコチンとは違うのである。マホメッドがアルコール飲料を禁じていたためだろうか,極端な嗜癖は,東洋まではおよばなかつたようである。西洋での嗜癖は,通常laudanumの飲用からなる阿片食の型で起こつており,アルコールとの混合型である。さきのDe Quinsyは1日量8000滴を消費したという。ボードレールは,laudanumの大量をのんだ後に,幻視,恍惚感が起こると書いている。

講座 不整脈の心電図・3

急拍症

著者: 五十嵐正男

ページ範囲:P.383 - P.386

 私どもが運動をしたり,精神的に興奮したりして交感神経が刺激されると脈拍が増え,速いときには1分間140くらいになります。これを洞性頻脈といい,電気刺激は洞結節から出ていますが,それ以外の場所から刺激が出て,そのために頻脈がくる場合,これを急拍症といいます。刺激発生の場所によつて心房性,房室結節性および心室性急拍症に分けられますが,それが急に起こるときには発作性急拍症といいます。

器具の使いかた

輸液器具の使いかた

著者: 高木誠

ページ範囲:P.387 - P.389

 輸液療法の進歩につれて,いろいろ便利な器具が発売されているが,たいてい1回かぎりのいわゆるディスポーザブルのものなので,ことに健保診療下のわが国では経済的にも採算のとれるものが望ましい。

ファースト・エイド

強度の呼吸困難

著者: 長岡滋

ページ範囲:P.390 - P.391

呼吸困難を生じうる種々のメカニズムを 頭のなかで整頓しておく
 強度の呼吸困難は,臨床上暗い示唆にとみ,患者はもとより,医師もさし迫つた感じをいだく。実際にわれわれが強度の呼吸困難を訴える患者に接する場合,一定のオーダーに従つて診療することは少なく,急患として対処することがほとんどであるから,本症状を生じうるメカニズムを探究し,それに合致した合理的な処置を選択するいとまがない場合が多い。しかも,ためらいと同じく,発生機序のいかんを考慮にいれない軽卒な処置は,とりかえしのつかない事態を招来することがある。
 可及的迅速にしかも可及的慎重に。このジレンマのなかに位置する"強度の呼吸困難"は,臨床家にとつてこの上なく厄介な課題といえよう。そして冷静に対することが望まれるが,それには表1のような呼吸困難を生じうる契機の大要をつねに念頭にいれておき,各項目に該当する諸疾患のうち,頻度の高いものとその治療法に精通しておくことがたいせつである。

他科との話合い

食道裂口ヘルニア—見逃がさないために

著者: 野辺地篤郎 ,   牧野永城 ,   菅原虎彦

ページ範囲:P.392 - P.399

 裂口ヘルニアは,狭心症や胃潰瘍などと症状が似ていることや,ほかの疾患と混在していることが多いため,見逃がされやすい疾患の一つである。適切な診断と処置が望まれる。

胃間接フィルムの読み・3

胃を出る関所

著者: 高橋淳 ,   前田久

ページ範囲:P.403 - P.405

 胃角をめぐると,幽門という関所にたどりつく。ここでは本性を現わさない悪人も,むしろその手前にある宿場ともいうべき幽門前庭部の小彎や前後壁では気がゆるむせいか,"悪の影"を現わす。

症例 全身性疾患と骨・3

内分泌疾患と骨その1—甲状腺機能低下症の骨変化

著者: 吉川靖三

ページ範囲:P.406 - P.411

症例1 クレチン病性股関節症Osteoar-throsis cretinosa
 34歳男子,印刷工
 現病歴:昭和29年2月来,誘因なく両股関節痛を生じ,ときには歩行不能となるほど疼痛は増強した。近医にリウマチとしてイルガピリンなどの注射を受けていたが,昭和31年2月某病院整形外科にてX線診断の結果,変形性股関節症の診断のもとに安静と温浴の指示を受けている。

臨床家の細菌学

細菌のL-formとその臨床的意義

著者: 清水喜八郎

ページ範囲:P.412 - P.415

 細菌の一つの生存様式として,すべての細菌はL-formになる可能性をもつている。おもに血液,尿から検出され,臨床的には腎盂腎炎の慢性化,抗生物質療法との関係などが問題になる。

内科疾患と皮膚・2

脱毛

著者: 西山茂夫

ページ範囲:P.416 - P.419

脱毛の病態生理
 脱毛と内臓病変との関係を論ずるにあたつて,まず毛の種類(hair pattern)と毛の周期(haircycle)を理解する必要がある。毛の種類には,うぶ毛(Lanugo),硬いうぶ毛(Vellus)および終毛(terminal hair)がある。硬いうぶ毛というのは,生後6カ月ごろに頭部に生じ,思春期まではこのタイプの毛が大部分である。20歳ごろになると体の多くの部分で,硬い濃い毛,すなわち終毛が多くなる。特に成人男子では毛の90%が終毛であるが,女性では硬いうぶ毛が終生変わらずに残つている部分が多い。このように1つの毛嚢は,生涯を通じて,うぶ毛,硬いうぶ毛からしだいに終毛を形成する能力がある(ただし胎生期以後には毛嚢は新生されない)。しかしある病的状態では毛嚢はこれと逆の方向に毛をつくることがある。またある場合には,同じ毛嚢が形成不全性(dysplastic)の毛をつくるようになる。
 この毛の種類とは関係なく,すべての毛は同じ毛嚢から周期的にはえ代わる。毛の周期というのは,1つの毛嚢のなかで古い毛の上で,新しい毛のつくられる時間的過程のことである。動物のなかには連続的に毛がつくられ,周期のまつたくないものもあるが(羊),またマウス,ラッテ,家兎のごとく,同じリズムで,全身の毛の形成が行なわれるものもある。人間では,個々の毛嚢が独自の発育時期をもつていて,これを3段階に分けることができる。

臨床研究者の生きかた・2

現場の臨床研究—その方法・機構・信条

著者: 白壁彦夫 ,   市川平三郎 ,   川上武

ページ範囲:P.420 - P.427

 前号では二重造影法の開発の過程を中心にお話合い願つたが,今回は,そういう研究がどのような機構,人間関係のなかで行なわれたか,具体的な体験をお話いただくことから,臨床研究のあるべき姿を考えたい。

統計

国民の健康状態(1)

著者: 菅沼達治

ページ範囲:P.313 - P.313

 厚生省が従来実施してきた健康に関する調査は,傷病量を把握するにとどまつていましたが,昭和41年10月,大規模な生活総合調査を行ない,そのうちの健康調査は,傷病のほかに積極的な健康度についても調べたという点で劃期的なものであります。
 これは1週間にわたる傷病調査のあとで,医師を中心とした健康診断チームによつて実施され,その内容は問診,聴打診はもちろん自覚症,既往症の調査,血圧測定,検尿(蛋白,糖),握力・肺活量測定,身長・体重計測などを行ない,さらに前述の傷病調査の内容も考慮して,医療判定,生活規正の決定をし,最後に個人の健康度の総合判定を下したものであります。被調査人員は全国民のなかから無作為に抽出された9万4千人であり,健康診断を受けて総合判定の下された人員は,そのうちの8割に当たる7万5千人であります。したがつてこの結果は,そのまま国民の健康度を表わしているといつてもさしつかえないでしよう。総合判定などは一定の基準を設け,全国的に均一性がたもたれるように配慮してありますが,ここではその詳細は略します。

検査データどう読みどうする?

尿ケトン体陽性

著者: 斉藤正行

ページ範囲:P.316 - P.316

尿ブドウ糖陰性でもケトン尿は発見される
 尿ケトン体の検出はわりあいめんどうなもので,特にアセト酢酸のゲルハルト法などそれが陽性に出ても薬剤によるものかどうかの鑑別が必要となり,よほどのケース以外は検索されなかつた。ところが最近では1枚の試験紙や錠剤できわめて簡単に半定量できるようになり,薬剤の干渉もないとなると,糖尿病ばかりでなく,いろいろの疾患に容易に利用でき,むしろ糖尿病と関係ない疾患でのケトン尿症が多いのに驚く。なるほどエネルギー源としての糖の不足は,糖尿病のごとく利用不全によつてのみ起こるのではなく,供給不足でも起こりうるし,この供給不足は経口的に摂取不能の嘔吐,手術前後,つわり,消化器疾患(特にがん)や糖が効率よく吸収されない下痢症などでも,飢餓でも起こりうる。また代謝回転が異常亢進した,たとえば発熱とか甲状腺機能亢進などでも不足のエネルギー源を脂肪や蛋白に求めることになろう。
 以上のようなとき,当然Acetyl CoAの過剰生成となるが,同時に体蛋白の消耗を伴つたりでアミノ酸からのOxalacetic Acidの供給不足が起こると,Acetyl CoAはTCA回路で代謝されにくくなり蓄積し,その2分子縮合したアセトアセチルCoA,次いで加水分解で生じたケトン体は腎の排泄閾が零に近い関係,血中に停滞することなくすぐ尿中に現われる。体内の糖貯蓄はきわめて少なく,特に成長の旺盛な乳幼児などではケトン体の処理能の未熟性も伴つて消化器疾患(周期性嘔吐症,消化不良症など)でのケトン尿症は少なくない。輸液によつて十分補われているようにみえても,ケトン尿症が観察されることは不十分な証であり,成人では手術後数日を経過したときなどにみる。

全国教室めぐり

よき臨床医づくりのために—弘前大学松永内科教室

著者: 松永藤雄

ページ範囲:P.375 - P.375

信頼される「内科臨床医」づくりをモットーとする私の教室の基本方針は,臨床上の習練に多くの時間がさかれている。大学に内科が2講座しかない現在では,新来患者の受付は週3回。したがつて週3回午前中のゴールデン・アワーの大部分はこの処理に費やされるが,その間をぬつて,つぎのような医局員教育プログラムが励行されている 1) 写真読み(毎日)
 その日の教室例のX線写真・心電図の読影・解読を午後4時30分から6時まで行なう。吉田助教授と講師陣を中心に,討議形式で進める。なお土曜日は午後1時から2時の間になる。原則として説明者は,撮影者と主治医があたる。

インタビュー

発熱の研究36年—関東労災病院長 田坂定孝氏に聞く

著者: 本誌編集部

ページ範囲:P.376 - P.377

中学時代は軍人志望
 —ご尊父は軍人とうかがつておりますが,先生が医学の道をお選びになつたのは,どんな動機からですか?
 田坂 おやじだけでなく,周囲もまた軍人が多くて,いわば軍人家族のなかで育つたのです。ですから私は中学(仙台二中)にはいりましてからも,ほかのことなど考えず当然軍人になるつもりでした。ところが中学2年のときに幼年学校を受けましたらね,身長がたりなくてだめだつたんです。

ずいひつ

5Fに操られて

著者: 時実利彦

ページ範囲:P.378 - P.379

人間行動を操る5F
 3Sで骨抜きにされたとか,3C時代の到来とかいわれているが,それにあやかつて,人間行動を操る5Fを紹介しよう。
 食行動Feeding,性行動Fertilizing,集団行動Flocking,攻撃Fighting,逃走FleeingのFの頭文字のつく五つの行動であつて,いずれも大脳辺縁系にそのはたらきの座があつて,個体の保全と種族の維持をはかりつつ,私たちをしてたくましく生きてゆかせているおのずと身につく本能行動と情動行動である。

これからの開業医

悪い医療制度を「かくれみの」にしたくない

著者: 森杉昌彦

ページ範囲:P.380 - P.381

循環器を専門とするまで
 —先生は循環器科を標榜しておられますが,ご勉強の対象を循環器疾患におしぼりになつたいきさつは?
 私が医師免許証をもらつたのは昭和22年の秋。家庭のつごうで大学や大病院に残ることができず,地方の小さな病院に勤務しましたが,そこも3年後には経済的な理由からやめ,父の医院の焼け跡を整理して内科医院を開業しました。大学卒業後4年,20歳代の若い開業医だつたわけです。

森杉先生のご一文を読んで

最善の医療は最善の技術だけでは保障されない

著者: 木下繁太朗

ページ範囲:P.382 - P.382

たゆまぬご努力には敬意を表するが‥‥
 地方病院の内科医,ついで開業医と「ずいぶんとまわり道をしながら」その貴重な体験のなかから循環器疾患の勉強に志し,開業しながら,勉強して「血となり肉となる」ような知識を積みあげ,開業医でなければできないような,新しい著書を物された,森杉先生のご努力にまず敬意を表したいと思います。このことは,単に個人の努力というだけでなく,日常診療に追われている第一線の開業医が,患者の立場に立つた,いままでのアカデミズムのなかにはもちえなかつた,新しい医学をつくりあげることができるのだということを示してくれた意味はたいへん大きいと思います。
 患者のために,つねに最善の医療をと願う,医師の良心のあらわれでもありましよう。

臨床メモ

口臭がひどいとき

著者: 男全正三

ページ範囲:P.336 - P.336

 口臭とはもちろん口腔から出る呼気に悪臭のある場合で,このもの自体は,あまり重要な疾患ではなく,また重大な疾患に結びついても,その原因でなく,結果である場合が多いから,これに対する臨床家の関心もうすいが,しかし日常この種の訴えに接する場合は意外に内科にも多いから,ましてや耳鼻科,口腔外科を含めれば予想外に多いのかもしれないし,また患者自身にとつては,対人関係において深刻な問題であることは容易に理解される。
 その対策は,もちろん原因をつきとめることが第一である。原因が口腔内にある場合と,口腔外にある場合に分けると前者の場合はもちろん種々の場合のpoor oral hygyneに帰せられる場合が多い。歯垢,食物残渣,歯髄壊疽,歯肉炎,ときに悪性腫瘍,口内炎,唾液分泌減少症,扁桃腺炎でことに後者は腺窩の膿栓が遊離したときに強い口臭を示すことがある。

冬期における高血圧患者の生活指導

著者: 渡辺良孝

ページ範囲:P.411 - P.411

 高血圧患者の血圧の変動が寒冷と密接に関係していることは,よく知られていることであるが,私は寒冷そのものよりも,外気温の動揺がより強く血圧の上下と関連をもつていると思う°冷房のなかにいて急に外界の暑気に触れたり,寒いところより急に暖い部屋に入つたりすることは,温度差による変動の強い高血圧患者が曝露されることを防ぐようにせねばならない。入浴するときなど風呂の温度の調節はもとより脱衣場の温度にも配慮してほしい。また多人数集まる会場から急に外気温に触れることや,めつぽう暖房のきいている部屋で会議したあとに外出する場合など冬期には特に患者に教育しておくべきであろう。
 つぎに飲酒後に冷たい外気中を彷徨することは,酩酊状態では皮膚感覚が麻痺しているので,患者自身は,さほど苦痛でもないので,ついついおかしやすい誤りであるが,血管運動性のアンバランスを考えれば,まことに危険きわまりないことである。ようやく家にたどりついて就寝後,いわゆる酩酊状態より覚醒期にはいる前後にattackに襲われたり,精神的stressをこうむり,これに耐えられずAnfallをくりかえすものを聞く。

話題

ワクチンの安全性は守られているか—予研談話会・第20回シンポジウムから

著者: 黒川正身

ページ範囲:P.337 - P.337

 周知のように,現在のワクチンは,注意深く製造され国際的に認められた各種の試験をパスした製品でも,まつたく人体に無害とはいえない。ところで,この注意深く製造されるといつても,具体的にどんな問題があるのか,各種の試験で安全性のチェックが行なわれるが,その試験はこのチェックでどの程度の役割をはたしているのかといつた問題が系統的に論じられたことはなかつた。
 主題のシンポジウムは,—laboratory testと人での安全性を中心として—という副題をつけて昨年11月に予研で開かれたものであるが,現在のワクチンの障害作用の色合いもその程度もワクチンの種類ごとに異なるし,試験の方法も種類が多く,安全性のチェックで占める重要性の程度もまちまちなので,とても1回ですべてが論じきれるといつたものでないことはいうまでもない。ただごく簡単に,まとめてみると,ワクチンの安全性は,多くの人が誤つて考えているのとちがつて,予研で行なわれている国家検定だけで保証しきれるものではなく,原料の吟味から,製造の各段階であらゆる配慮が必要であること,さらに,これは特に臨床家の範囲にはいるが,その接種から,接種後の看護や監視の面でも,取扱いが粗漏であつたり,注射しつぱなしでは危険を伴う可能性のあるということなどが強調された。

今月の表紙

骨髄芽球(1)

著者: 日野志郎

ページ範囲:P.352 - P.352

 骨髄芽球というものを図譜でみると,なるほどこんなものかと思うが,いざ顕微鏡のもとに標本をながめ,どれが骨髄芽球だろうかと迷い始めると,さつばり見当がつかなくなる。Rohrの本(1960)をみても,"骨髄のなかには0.5〜2%以下で,実際上は他の未分化細胞と明確に区別することはできない"としている。
 そこでふりだしへ戻つて,骨髄芽球らしいものを探してみることにした。ひとつの方法は,慢性骨髄性白血病患者の末梢血にある幼若細胞のなかから,それらしいものを選ぶことである。この病気はわりあいはつきりしているし,血液のなかに他の未分化細胞がまぎれ込んでいる危険も少ないであろう。

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略語の解説・3

著者: 阿部正和

ページ範囲:P.315 - P.315

ADH
 antidiuretic hormone(vasopressin):抗利尿ホルモンで,下垂体後葉から分泌されるホルモンの一種。血圧上昇作用を有するバゾプレッシン中に含まれ,腎臓の遠位尿細管および集合管に作用して,水の再吸収を促し,尿量を減少させる作用を有する。その作用は,大量の水を飲んで,利尿状態にあるとき,とくにいちじるしい。ADHの分泌がなくなると,尿崩症になり,尿量がいちじるしく増加することは周知のとおりである。尿崩症がADHの欠乏によることは明らかであるが,このとき前葉の機能が正常に保たれていることが必須条件である。下垂体をとつてしまうと,尿崩症にならないことも知られている。
 なお,ADHを含めて体内にある抗利尿物質を総称してADS,antidiuretic sub-stanceという。

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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