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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻3号

1968年03月発行

EDITORIAL

血圧の高さと脳血栓

著者: 相沢豊三1

所属機関: 1慶大内科

ページ範囲:P.348 - P.348

文献概要

 血圧が正常範囲をこえたものが異常血圧で高ければ高血圧,低ければ低血圧である。高血圧の限界は150〜90となつており,低血圧の限界は100〜60としているが,地理的・季節的・日差・睡眠・体位・性および年齢によつて影響されることはいうまでもない。
 脳血栓の大部分が脳動脈硬化性病変による管腔の狭窄ないし閉鎖によるものであることは古くから知られているが,このために動脈硬化性軟化が起こるには,かならずしも血管腔の完全な閉鎖を必要とはしないし,狭窄がある程度以上進んで末梢領域に軟化を発生するには,主として血圧の影響するところが大きいと考えなければならない。血圧の高いとき狭窄性血管を通じて脳はなんとか栄養をたもつことができる。60歳をこえて脳に動脈硬化の存在が推定されるものには最大血圧は少なくとも160以上あることが要求されていることは教室の脳循環成績が示しているところである。これとは反対に血圧の低下は脳にどのように影響するかが問題である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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