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EDITORIAL
体重の動き
著者: 鈴木慎次郎1
所属機関: 1国立栄養研究所栄養生理部
ページ範囲:P.349 - P.349
文献購入ページに移動 体重の動きは多くの病気の経過や予後に関連して利用されてきたばかりでなく,医用電子や化学分析法などが飛躍的に進んだこんにちでもなお重要な健康の標尺としての役目をはたしている。
しかし,体重に関する近年の考えかたはしだいに質的な方向に変わつてきた点に注意しなければならない。たとえば,体重を体脂肪と非脂肪組織とに分ける考えかたは肥満症や脂質代謝異常,あるいは広く体力とか健康度の評価のうえにもきわめて重要である。というのは,体脂肪は食物の体内貯蔵であつて,非活動性であり,ほかの筋肉や諸内臓のごとき活動性組織と区別して考えられるからである。
しかし,体重に関する近年の考えかたはしだいに質的な方向に変わつてきた点に注意しなければならない。たとえば,体重を体脂肪と非脂肪組織とに分ける考えかたは肥満症や脂質代謝異常,あるいは広く体力とか健康度の評価のうえにもきわめて重要である。というのは,体脂肪は食物の体内貯蔵であつて,非活動性であり,ほかの筋肉や諸内臓のごとき活動性組織と区別して考えられるからである。
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