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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻3号

1968年03月発行

文献概要

ファースト・エイド

強度の呼吸困難

著者: 長岡滋1

所属機関: 1都立広尾病院第3内科

ページ範囲:P.390 - P.391

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呼吸困難を生じうる種々のメカニズムを 頭のなかで整頓しておく
 強度の呼吸困難は,臨床上暗い示唆にとみ,患者はもとより,医師もさし迫つた感じをいだく。実際にわれわれが強度の呼吸困難を訴える患者に接する場合,一定のオーダーに従つて診療することは少なく,急患として対処することがほとんどであるから,本症状を生じうるメカニズムを探究し,それに合致した合理的な処置を選択するいとまがない場合が多い。しかも,ためらいと同じく,発生機序のいかんを考慮にいれない軽卒な処置は,とりかえしのつかない事態を招来することがある。
 可及的迅速にしかも可及的慎重に。このジレンマのなかに位置する"強度の呼吸困難"は,臨床家にとつてこの上なく厄介な課題といえよう。そして冷静に対することが望まれるが,それには表1のような呼吸困難を生じうる契機の大要をつねに念頭にいれておき,各項目に該当する諸疾患のうち,頻度の高いものとその治療法に精通しておくことがたいせつである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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