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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻3号

1968年03月発行

文献概要

臨床メモ

冬期における高血圧患者の生活指導

著者: 渡辺良孝1

所属機関: 1国立湊病院

ページ範囲:P.411 - P.411

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 高血圧患者の血圧の変動が寒冷と密接に関係していることは,よく知られていることであるが,私は寒冷そのものよりも,外気温の動揺がより強く血圧の上下と関連をもつていると思う°冷房のなかにいて急に外界の暑気に触れたり,寒いところより急に暖い部屋に入つたりすることは,温度差による変動の強い高血圧患者が曝露されることを防ぐようにせねばならない。入浴するときなど風呂の温度の調節はもとより脱衣場の温度にも配慮してほしい。また多人数集まる会場から急に外気温に触れることや,めつぽう暖房のきいている部屋で会議したあとに外出する場合など冬期には特に患者に教育しておくべきであろう。
 つぎに飲酒後に冷たい外気中を彷徨することは,酩酊状態では皮膚感覚が麻痺しているので,患者自身は,さほど苦痛でもないので,ついついおかしやすい誤りであるが,血管運動性のアンバランスを考えれば,まことに危険きわまりないことである。ようやく家にたどりついて就寝後,いわゆる酩酊状態より覚醒期にはいる前後にattackに襲われたり,精神的stressをこうむり,これに耐えられずAnfallをくりかえすものを聞く。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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