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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻6号

1968年06月発行

特集 くすりの新しい使いかた

ビタミン剤

著者: 奥田邦雄1

所属機関: 1久留米大第2内科

ページ範囲:P.693 - P.696

文献概要

 ビタミン剤を用いる薬物療法の進歩という主題であるが,ビタミン剤それ自体の改良あるいは新しい製剤の開発と,従来考えられていなかったような適応が発見され,加えられたというような問題になってくると思う.ビタミンに関しては,最近,新しいものが発見されたわけでなく,今後新たに発見される可能性も少ないが,最近の話題の1つはB12の補酵素型が同定され,その酵素化学的な作用機構がつぎからつぎに明らかにされつつあることで,したがって製薬界ではこのB12補酵素型をとりあげて製品化している.
 ビタミン剤の臨床適応の点では,ビタミン欠乏症は,戦後,食糧事情の改善により昨今きわめてまれになってきているが,ビタミン欠乏症の治療でなくて非特異的とでもいうべき(あるいは薬物的な作用によるものかもしれないが)ビタミン大量療法が新たな適応をみいだしつつあるようである.以上,このような点について最近の話題的なものを考えてみることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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