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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻6号

1968年06月発行

文献概要

内科疾患と皮膚・5

皮膚の網の目状の紅斑(Livedo)

著者: 西山茂夫1

所属機関: 1東大皮膚科

ページ範囲:P.782 - P.785

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網の目状の紅斑(Livedo)とは
 若い女性の肢をみると,網の目状の赤い模様のみられることがある.そのなかでもっともよく一般に知られているものに,いわゆる"火だこ"がある.火だこは,たとえば,赤外線コタツに長くあたっているときにできるし,またカイロをあてた部位にも生ずる.もし膝を中心として,下腿および大腿の内側に網目状の紅い斑があれば,コタツかアンカまたはストーブによるものであることがわかるが,そのほか"火だこ"の特徴は褐色の色がつくことである.この色素沈着はなかなか消えにくく,女性ではあまりかっこうのよいものではない.このような"火だこ"は熱線の刺激による末梢循環障害の表現である.この場合の網の目は,皮膚の正常の血管分布を示すものであり,ある種の末梢循環障害が起こると,外から眼にみえる紅い網の目として描出される.つまり"あぶり出し"のようなものである.
 このような網の目状の紅斑を,皮膚科領域では広く,Livedoとよんでいる."火だこ"(Livedoecalore)は,その特別な形である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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