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文献詳細

雑誌文献

medicina5巻8号

1968年08月発行

文献概要

Leading Article

癌と内科医—ヒューマニズムの介入

著者: 小田切信男

所属機関:

ページ範囲:P.927 - P.929

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癌は内科的に治しうるか
 主題の"癌"と"内科医"とを相互に気軽く結びつけてもよいか,といえば,それは問題であろう.内科医を内科的に病を治す者とする常識的見地からすれば"癌は内科的に治しうるか"がこの主題から問われてしかるべきであろう.その結果,内科医は癌とは無縁なもの,と断ぜられることになるかもしれない.
 "内科医は1人も癌を治してはいないではないか""癌を治している者は,ただ外科医だけである"と語り,"この手で殺すこともあるが,この手で治すのだ"と言いきって,癌患者の活殺の権を握る者は,まさに外科医のみであり,内科医のごときは,ただ癌について語ったり書いたりする"癌ジャーナリスト"にすぎないと,勇ましく言い放つ誇り高き外科医も出てくるほどである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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