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医学の進歩に伴っていろいろな問題が生まれてくる.なかでもSamen提供者による人工受精児の問題は重要視しなければならず早急に解決しなければならない.医学的,社会的,法律的そして人間関係など多くの問題を含みながら人工受精児は育成され成人しつつある。そして未必の道を一個の人間として歩まなければならないが,"親子であって親子でない"父親を知らない子ども—遺伝的に—が生まれてくる.その数,わが国内でおよそ千余人,しかし母親希望者が増加するばかりの昨今,"善と悪"の論議のまえに人間としての問題を医学,法律そして社会で解決しなければならない.しかし解決したとしても,それはあくまで机上の解決であって人間としての解決ではない.そこに問題がある.しかし解決しなければならない.
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